一宮神社のお参りの記録(1回目)
兵庫県三宮（神戸新交通）駅

社殿の真上を覆うようにして、大きな桜の木が満開の花を咲かせていました。まるで神社そのものを優しく包み込むかのように、無数の淡い花びらが枝先からこぼれ落ち、風に舞っては境内を静かに彩っていました。春のやわらかな陽射しを受けたその光景は、ただ美しいというだけではなく、どこか神聖で、訪れる者の心を自然と鎮めるような不思議な力を感じさせます。

この神社は、生田裔神八社の一宮として知られており、それにふさわしい堂々たる風格と落ち着きを湛えています。重厚な社殿のたたずまいは、長い年月の中で人々の信仰を受けとめてきた歴史の重みを感じさせ、静かに佇む姿はまるでこの地の守り神そのもののよう。訪れる人々もまた、その雰囲気に自然と背筋を伸ばし、敬意を込めて手を合わせていきます。

春という季節の華やかさと、神社のもつ厳かな空気とが見事に調和し、ここでしか味わえない特別な時間が流れていました。