了玄寺

新潟県 田上駅

鎌倉時代、護摩堂山城主の宮崎国光は大変な暴君だったが、親鸞の教えに触れ、改心、了玄寺を開山した。
本堂の欄間は、国光が親鸞に帰依した証しとして、護摩堂山城の欄間を寄進したものである。
寺には、親鸞自らが彫ったとされる仏像があるが、これは、親鸞が国光に、別れの際に渡したものと伝わる。
田上には護摩堂山とともに字古瀧谷の真言宗七十二坊の伝承があるが、中世には存在しながらも田上から移転した寺として、浄土真宗の西養寺がある。
この西養寺は、かつて真言宗であったが、親鸞上人の教化により浄土真宗に改宗し、元亀年間（1570～1572）に酒屋村（新潟市）に移転したといわれる。
もとの田上小学校跡地は西養寺屋敷といわれ、親鸞上人の旧跡繋ぎ榧つなぎがやの傍らに西養寺の御旅屋おたやとして建立されたのが了玄庵である。