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銀座の賑わいの中にひっそりと佇む「銀座出世地蔵尊」。明治時代の初めに三十間堀から掘り出されました。昭和43年に銀座三越が新築される際に移設されました。
●地蔵尊の二つの伝説
出世地蔵尊には二つの興味深い伝説があります。
●石工の弟子の供養
明治の初め、三十間堀に住んでいた石工の弟子が、自分の親の供養のためにお地蔵様を彫りたいと願っていました。しかし、親方の許可がなければ彫れず、機会を待っていました。ある日、親方が旅に出た隙にお地蔵様を彫り上げたものの、見つかるのが恐ろしい弟子は、それを埋めてしまいました。後に、弟子は夢でお地蔵様の姿を見るようになり、思い切って親方に告げました。親方はお地蔵様を手厚く祀るよう命じ、お堂が建てられました。
●護岸工事の不思議
別の伝説では、石工の弟子が埋めたお地蔵様が、護岸工事の際に何度も同じ場所が壊れることから、掘り起こされたというものです。そのお地蔵様は大切に供養され、最終的には銀座四丁目の空き地に安置されました。
●銀座の歴史と共に
銀座出世地蔵尊が祀られたのは、1873年以降1902年以前と考えられています。1923年の関東大震災や、第二次世界大戦で銀座が焼け野原となる中でも、この地蔵尊は人々の信仰を集め続けました。戦後には道端に置かれていたものの、1968年には銀座三越の屋上に移され、そこから「出世地蔵」と呼ばれるようになりました。
●現在の出世地蔵尊
実際に訪れると、まず目を引くのが大きな分身像。これは彫刻家・岩城信嘉氏の作品で、隣のお堂には本物の出世地蔵菩薩像が安置されています。また、近くには三井財閥の守護社として知られる三囲神社もあります。
参拝は、銀座三越の営業時間内であればいつでも可能。おみくじや寄進のろうそく、出世地蔵尊の根付も購入でき、気軽に立ち寄れる場所です。
銀座三越8階のテラスガーデンにあるお地蔵様。三囲神社銀座摂社と並んでいます。
諸説ありますが明治の初めから祀られているもので中央区民有形民俗文化財に登録されています。あちこちを転々とし戦後は道端に置かれていましたが1968年に銀座三越屋上に移されたことから「路上から大きな百貨店の屋上に上り詰めた」ということで出世地蔵と呼ばれるようになったとか。
大きくてなんとも味のあるお顔をしているお地蔵様が目立ちますが本来の出世地蔵は隣の六角錐の御堂に祀られています。
銀座出世地蔵尊
御堂の彫刻
お地蔵様
お地蔵様
香炉
由緒書
由緒書(英語)
テラスガーデンマップ
テラスガーデン
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