調田坐一事尼古神社

奈良県 尺土駅

尺土駅を南へ約10分歩くとあります。式内大社　調田坐一事尼古神社(つくだにますひとことねこじんじゃ)さんです。尼古とは、高貴な男神のことです。御祭神は、一事尼古大神と事代主大神です。一願成就の神様です。延喜式神名帳に記載のある、奈良朝以前から祀られた神社さんです。

#調田坐一事尼古神社

ご祭神はヒトコトネコ大神、コトシロヌシ大神。

#一事尼古大神 #一言主神

パンフによればヒトコトヌシの神に同じ。

古事記によれば、第21代・雄略天皇が家来たちを連れて葛城山を登っていると、反対側の尾根にも、同様に頂上を目指す一団がいる。見れば、服装まで帝の行列と同じではないか。

雄略天皇は、古事記に出てくる天皇の中では1、2を争う暴君。同族などを、けっこう残酷なやり方で殺す話も多い。
彼はカンカンに怒って呼ばわった。「この大和の国で君主はオレさまを措いて他にいない。それなのに、オレたちとそっくりな格好で行列を組む貴様は何様だ!?」と。

そこでヒトコトヌシの大神はこう応じた。
「問われたからにはお答えしよう。我こそは、良いことも一言、悪いことも一言で言い放つ、カツラギノヒトコトヌシの大神である」

天皇はたちまち恭順の意を示し、刀、弓矢、官人たちの着ていた衣服などを彼に捧げたと。

ホビットの冒険や千と千尋の神隠しにもそれを思わせるシーンがあるが、名前を訊かれて教えるのは、言霊的には得策ではないらしい。であるところヒトコトヌシの神のこの開けっ広げ感はどうだ。アニメの主人公が毎週のように口にする口上とも通じる歯切れの良さだ。
さすが言霊の神様、という印象はある。