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夏詣発祥・浅草神社の土師宮司インタビュー「半年の節目にお参りして感謝と祈りを」

最終更新:2021年07月03日公開:2021年07月01日

「夏詣を通して、半年の節目を大切に思ってもらう機会をつくっています。」

そう語ってくださったのは、東京浅草に鎮座する浅草(あさくさ)神社の土師(はじ)宮司です。

神社にお参りしたとき、「夏詣(なつもうで)」の文字を見たことはありませんか?

1月に神社仏閣へお参りする「初詣」に対し、
半年の節目に神社仏閣へお参りすることは「夏詣」と定義づけられています。

夏詣とは、7月1日以降に神社仏閣にお参りする新しい風習。
これまでの半年の無事を感謝し、これからの半年の平穏を願います。


最近では、夏詣の特別な印が押された御朱印を頒布する神社仏閣も増えています。

神社だけでなくお寺も参画して、地域や宗派を超えて全国の280以上の神社仏閣に広がる夏詣。
※令和3年6月28日現在

月間120万ユーザーが集まる神社お寺・御朱印の検索サイト「ホトカミ」でも、
夏詣を盛り上げようと、この夏、
「夏詣に参加しているホトカミ公式神社仏閣まとめ」ページを作成しました。
夏詣に参画しているホトカミ公式神社仏閣まとめ(66件)を見る >

この夏詣の発祥の地であり、提唱し始めたのが浅草神社。
夏詣の発起人である浅草神社の土師宮司に「夏詣に込めた想い」をインタビューしました。

    目次

  1. 夏詣とは、半年の無事を感謝し、さらなる平穏を祈る風習
  2. 浅草神社からスタート!全国約280の神社仏閣が夏詣に参画
  3. コロナ禍を乗り切った希望の光!「夏詣盆をどり」で全国に元気を届けたい
  4. 半年を終えた節目の夏詣を「感謝し、祈る」機会にしてほしい

夏詣とは、半年の無事を感謝し、さらなる平穏を祈る風習

1月は初詣、7月は夏詣を通じて、四季の節目を大切に

『夏詣(なつもうで)』とは、なんですか?

夏詣は、7月1日以降に神社仏閣にお参りして、これまでの半年に感謝し、残りの半年の平穏を祈る風習です。

初詣で1年の始まりに神社仏閣にお参りしてその年の平穏を祈るように、
夏詣を通じて、7月に神社仏閣にお参りするきっかけになればと思っています。

季節の節目ごとに立ち止まり自身を見つめ直すことはとても大切です。
半年の節目を大切に思ってもらう機会を、夏詣を通してつくっています。

合言葉は「夏詣へようこそ」 夏詣の特別御朱印や提灯で涼を感じる

夏詣の楽しみ方を教えてください。

一部の神社仏閣では、お参りされた方が視覚的に「夏詣」と分かるよう、
夏詣のロゴの入った提灯をつけたり、特別御朱印を頒布しています。

夏詣のぼりや提灯、風鈴などで彩られた境内からは、涼を感じることができます。

目や耳で夏詣を楽しむことができるのは、すてきですね。
一部の神社仏閣では御朱印や境内の装飾があるようですが、 期間中、夏詣に参画している神社仏閣に共通する取り組みはありますか?

夏詣の決まった神事や行事はありません。

ただひとつ共通しているのが、
夏詣の期間中は、初詣と同じように、神社仏閣の関係者から「夏詣へようこそ」と迎えてもらえることです。

「夏詣へようこそ」と言われれば、お参りしたときに特別な期間だと知ってもらえます。
いずれは夏詣が初詣と同じような風習になったら良いなと思っているので、夏詣を多くの方に伝えたいです。

先人たちの知恵がつまった昔ながらの習慣を復活させたい

夏詣と初詣では、どんなところが共通していますか?

神社では6月30日と12月31日に大祓(おおはらえ)を行っています。
大祓とは、日々の生活の中で身についた半年間の罪穢れを祓い、無病息災を祈る神事です。

12月31日の年越の大祓のあとは、1月に初詣に行きますよね。
ですが、6月30日の夏越の大祓のあとはお参りする機会がありません。
せっかく大祓で心も体も祓い清めたので、7月にも夏詣として、ぜひ神社仏閣へお参りしてもらいたいです。

さらには、夏詣によって各地の昔ながらの風習や生活習慣を復活させて欲しいという想いもあります。

暑さで体に負担がかかる夏を乗り越えるための暮らしの知恵が、昔はたくさんありました。
井戸を洗って水を汲みかえたり、風鈴や藍染の手ぬぐいで涼をつくったり、先人たちの知恵が夏にも凝縮しています。
地域ごとにあった習慣が失われつつあるいま、夏詣をきっかけに各地の神社仏閣でも習慣を見直して欲しいです。

浅草神社からスタート!全国約280の神社仏閣が夏詣に参画

夏詣はいつから始まったのですか?

夏詣が始まったのは8年前の平成26(2014)年。

浅草神社の境内で夏のイベントを開催したいと頼まれたのがきっかけでした。

せっかく神社でやるのだから、神事や文化に触れられるようにしたいと考え、ただのイベントではなく「夏詣」という名前をつけました。

例えば、江戸時代の長屋では、夏を迎える前に井戸を洗う風習がありました。
長屋の人みんなで協力して井戸を洗ったあとは、きれいになった水でそうめんを食べていたようです。

浅草神社で「井戸洗い神事」を行いそのあとに流しそうめんをすることで、ただの楽しいイベントではなく、健康を祈る行事としました。
夏詣は8年前、浅草神社の行事としてスタートしたんです。

ところが周りの神社から「うちの神社でも夏詣をやりたい」と相談いただくようになり、翌年の平成27(2015)年には浅草神社のある台東区を中心に10数社ほどに夏詣が広まりました。

その後、夏詣は少しずつ一般の方にも知られるようになり、参画を希望する神社が毎年増えたことで、
浅草だけではなく日本の新しい風習として全国にも広がっていきました。

夏詣の公式サイトから参画申請をしていただき、神社のみならずお寺も参画できるようにしています。

今では280を超える神社仏閣が夏詣に参画しています。(2021年6月時点)
夏詣参画神社・仏閣一覧(夏詣公式サイト)を見る >
夏詣に参画しているホトカミ公式神社仏閣まとめ(66件)を見る >

コロナ禍を乗り切った希望の光!「夏詣盆をどり」で全国に元気を届けたい

夏詣の今後の展望などをお聞かせください。

今年に向けて新たに「夏詣盆をどり」を企画しています。

コロナ禍でお祭りが中止となり賑わいが失われているいま、夏詣を通じて何かできることはないかと考えて「夏詣盆をどり」を作りました。
夏の風物詩である盆踊りから与えられる元気を全国に届けていこうと、制作委員会を立ち上げ、8ヶ月かけて作詞・作曲・振付すべてを新しく考案したんです。

音源・歌詞・振付はすべて全国に無償で配信、提供します。
夏詣盆をどりの全国への普及を目指して、クラウドファンディングもはじめました。
夏詣盆をどりクラウドファンディングページを見る >

夏詣は2021年で8年目、令和5(2023)年には10周年を迎えます。
10年の節目の年に、全国の神社仏閣で夏詣盆をどりを開催できたらいいなと思います。

コロナ禍における感染が収束した証として、コロナ禍を乗り切った希望の光として、皆で密になって踊れたら楽しいですね。

半年を終えた節目の夏詣を「感謝し、祈る」機会にしてほしい

最後に、夏詣にお参りされる全国の皆さんへのメッセージをお願いします。

夏詣でお参りするときは、それぞれの神社仏閣ごとの夏の雰囲気を感じていただきたいです。
生い茂る木陰の涼しさや照り返す日射しの暑さなど、お正月や桜の季節とはまた違った季節ごとの神社仏閣の顔を楽しんでいただけたら嬉しいです。

また、夏詣で大切なのは「感謝し、祈る」こと。

お正月から半年無事に過ごしてこられたのは、多くの人々や自然の力のおかげです。
半年の無事を感謝し、自分のためだけでなく家族や友人のためにも祈ってほしいです。

初詣で過ぎし一年に感謝して来たる一年の無事を祈り、夏詣で一年の折り返しとなる節目にもまた神社仏閣にお参りする……
夏詣を、感謝と祈りをささげ、立ち止まって自分を見直す機会にしてもらえると嬉しいです。


【夏詣の情報】
夏詣公式サイト
https://natsumoude.com/
夏詣盆をどりクラウドファンディングページ
https://motion-gallery.net/projects/bonwodori-natsumoudebr
夏詣に参画しているホトカミ公式神社仏閣まとめ(66件)
https://hotokami.jp/categories/experience/natsumoude/

【浅草神社の情報】
所在地:東京都台東区浅草2-3-1
公式ホームページ浅草神社
ホトカミ浅草神社

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