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「三密」は仏教の言葉!日常に活かせる空海の教えを分かりやすく紹介します

最終更新:2020年04月19日(日)
公開:2020年04月15日(水)

「『三密』って、仏教の言葉?」
「仏教の『三密』って、どんな意味なんだろう?」
「日常生活で、『三密』を実践したい!」

こんにちは、日本最大の神社お寺の検索サイト「ホトカミ」で仏教を担当し、
累計50万回以上読まれる仏教の記事を執筆した横井です。

今回のテーマは、「(仏教の)三密」。


「三密(さんみつ)」といえば、新型コロナウイルスの集団発生を防ぐための、
3つの避けるべき密である「密閉・密集・密接」を思い浮かべる方が多いと思います。

ところが、そもそも「三密とは、空海がひらいた真言宗をはじめとする密教の教え」なのです。

具体的には、「身密(しんみつ)・口密(くみつ)・意密(いみつ)」といいます。
これら3つを合わせて、三密です。
はじめて見る言葉で、難しそうですよね。

しかし、漢字の、身・口・意に着目すると、意味がイメージしやすくなります。

身密(しんみつ)とは、身体・行動
口密(くみつ)とは、言葉・発言
意密(いみつ)とは、こころ・考え
についての教えです。

さらに、三密は皆さんも日常生活で実践できる仏教の教えなんです。

この記事では、
「(仏教の)三密を分かりやすく紹介」し、
真言宗豊山派の住職様に教えていただいた「日常生活でも実践できる三密」、
さらに「真言宗のお坊さんの三密の修行」
についても紹介します。


新型コロナウイルスの集団感染を防ぐための三密に加えて、
仏教の三密も日常生活に活かせるようになりますよ。

それでは、まずは仏教の三密について、分かりやすく紹介します。

執筆者
「ホトカミ」仏教担当

横井 郷


愛知県稲沢市出身、高野山高等学校宗教科卒、大正大学仏教学部仏教学科卒業。
一般家庭出身だが、あらゆる視点から仏教の可能性を追求している。好きな仏様は蔵王権現(ざおうごんげん)。
編集者
「ホトカミ」運営代表

吉田 亮


平成2年岐阜生まれ、東京大学理科Ⅱ類入学後文学部日本語日本文学卒。
「100年後にも神社お寺を残す」ために、月間120万人が活用する神社お寺の検索サイト「ホトカミ」を運営する株式会社DO THE SAMURAIの代表取締役をつとめる。
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    目次

  1. 三密は、行動・言葉・こころについての仏教の言葉
  2. 三密を生活で実践してみよう
  3. 真言宗のお坊さんが大切にする三密
  4. 三密の修行のひとつ・阿字観(あじかん)
  5. おわりに

三密は、行動・言葉・こころについての仏教の言葉

ここからは、「(仏教の)三密」について詳しく紹介します。
皆さんの生活でも実践できるように分かりやすく解説したので、ゆっくり読んでみて下さい。

そもそも「三密とは、空海がひらいた真言宗をはじめとする密教の教え」です。
具体的には、「身密(しんみつ)・口密(くみつ)・意密(いみつ)」の3つを合わせて三密といいます。

身密(しんみつ)とは、身体・行動
口密(くみつ)とは、言葉・発言
意密(いみつ)とは、こころ・考え
についての教えです。


この三密は、真言宗をはじめとする仏教のなかでも、
「密教(みっきょう)」の宗派(天台宗・真言宗など)に特徴的な考え方です。

空海(弘法大師)は人々のために生きたお坊さん!真言宗の密教や実践方法、最澄との関係まで徹底紹介

三密の意味をお伝えするために、少し密教について説明させて下さい。

仏教では、生命は「身・口・意(しん・く・い)」で構成されていると考えます。

しかし、密教以外の宗派では、この「身・口・意」は煩悩を生み出すものなので離れるべきだと考えます。
例えば、自分勝手な行動をしてしまった・悪口を言ってしまった・人を傷つけてしまったなど、皆さんも反省したことがあるのではないでしょうか。

密教以外の宗派では、「身・口・意」の働きは煩悩を生み出してしまうため離れるべきだと考えるのです。

しかし密教では、世の中のすべてを大日如来という仏さまの働きとして考えます。

(自分自身を含めた)世の中すべてを大日如来という仏さまの働きとして考えるため、自分自身も大日如来であると考えるのです。


ところが私たちは、「自分自身が大日如来・仏さまである」と気付くのは難しいですよね。

では、「自分自身が仏さまである」と気付くためには、どうしたらよいでしょうか?

「自分自身が仏さまである」と気付くための方法こそが、まさに三密の修行なのです。

三密の修行とは、
・身密(身体・行動)
・口密(言葉・発言)
・意密(こころ・考え)を整えることです。


「行動・言葉・こころ」の3つを整えることで、自分自身が仏さまであることに気付き、
「生きたまま仏さまになる、即身成仏(そくしんじょうぶつ)」を達成するのです。


ここまで、三密は仏教の教えであり、修行でもあるということを紹介してきました。


では、私たちは日常生活で、どのように三密を実践できるのでしょうか?
今からすぐに始められる具体的な三密の実践方法を紹介します。

三密を生活で実践してみよう

ここまで、三密について紹介してきましたが、
「お坊さんだけの修行かな・・・」「正直難しそう・・・」と思っていませんか?


そんなあなたのために、ホトカミを活用して下さっている福島県にある壽徳寺(じゅとくじ・真言宗豊山派)の松村 妙仁住職様から、三密を日常生活で実践するための心得を教えていただきました。
参考:三つの密(https://jyutokuji.net/blog_sanmitsu/)

あなたの日常生活で実践できる内容ばかりなので、
特に心に残った言葉などは、ぜひメモを取りながら読んでみて下さい。

まずは、からだ・行動についての身密の教えを紹介します。

身密(しんみつ)は、からだ・行動の教え

○自分の行動を見直し、大事なものを見極める
○みんなのいのちを守る行動を取る
○できる範囲でからだを動かす
○手を洗い身を清める
・自分勝手な行動はしない。自分さえよければそれでいいという気持ちで行動しない。

自分の日々の行動を見直すことも、立派な修行なんですね。

特に、新型コロナウイルスの感染防止にも自分勝手な行動は慎み、他人のためにどんな行動をとるべきか考えることは大切です。

次に、言葉や発言についての口密の教えをみていきましょう。

口密(くみつ)は、ことば・発言の教え

○自分の言動を見直し、正す
○電話やインターネットなどを通して友人とたわいもない話をして気分転換する
○ありがとうと感謝の気持ちを口に出す
○うがいをしっかり行い、口を清める
・自分の事を棚において、人の悪口ばかりを言わない(インターネットに書き込まない)
・人の揚げ足をとらない

言葉は他人とコミュニケーションをとる上で最も重要なものです。
その言葉に気を付けることも、大事な修行なんですね。
最後に、こころ・考えについての意密をみていきましょう。

意密(いみつ)は、こころ・考えの教え

○自分のこころの揺れ動きを観察する
○こころをありのままに見て、自分に気づく
○一歩立ち止まってこころを見つめる
○自分だけでなく他者に気配りをする
○今できる範囲で、自分がリラックスできること、こころが豊かになることをやってみる
○深呼吸をしてこころを落ち着かせる
・様々な情報をむさぼり、こころ惑わされない

悲しいニュースなどに心がざわつくこともあるかもしれませんが、
自分の心と向き合いながら、真心を込めた行動や発言を心がけたいですね。


いかがでしたか?

日常生活のなかで、行動・言葉・こころに意識を向け、整えていくことが三密の実践です。

ぜひ、取り入れられる教えから実践してみて下さい。


この章の三密については、ホトカミを活用して下さっている福島県にある壽徳寺(じゅとくじ・真言宗豊山派)の松村 妙仁住職様のブログを引用させていただきました。

壽徳寺様では、護摩や写経といった修行や、仏教に関するブログなどを書いておられますので、ぜひチェックしてみてください。

参考:三つの密(https://jyutokuji.net/blog_sanmitsu/)
ホトカミ:壽徳寺(じゅとくじ・真言宗豊山派)

ここまで、日常生活での三密の実践について紹介してきました。
では、真言宗のお坊さんはこの三密の修行をどのように行っているのでしょうか?

「人は生きたまま仏さまになることができる、即身成仏(そくしんじょうぶつ)」という教えを軸に、真言宗のお坊さんの三密の修行について紹介します。

真言宗のお坊さんが大切にする三密

仏教では、最終的に悟りを得て、仏さまになることを目指します。
悟りを得るために、お坊さんは様々な修行を行います。

例えば、浄土宗では念仏、禅宗では座禅を通して修行します。
そして、密教である天台宗や真言宗では、三密の修行を通して悟りを得ようとするのです。


特に、密教の特徴は「人は生きたまま仏さまになることができる、即身成仏(そくしんじょうぶつ)」という教えです。

真言宗のお坊さんは、仏さまの境地にいたるために修法(しゅほう)を行います。
修法とは、密教で行われる祈祷のことです。

真言宗のお坊さんは修法を通して、仏さまと一体となり即身成仏するのです。

少し専門的ですがお坊さんは修法において、
身密(しんみつ)の修行では、仏さまを表す印を組み、
口密(くみつ)の修行では、一心に真言を唱え、
意密(いみつ)の修行では、観想(かんそう)といって、仏さまのこころの境地を観じます。


これら「身密・口密・意密」の3つがバランスよく整い、合わさることで仏さまと一体になる体験を通し、悟りを得ます。

このように真言宗の修行はやはり一般の方には少し難しいものです。
しかし、一般の方でも実践できる「阿字観(あじかん)」という瞑想法があります。

最後に、皆さんも修行を実践できる「阿字観(あじかん)」という瞑想法について紹介します。

三密の修行のひとつ・阿字観(あじかん)

阿字観(あじかん)とは、大日如来を表す梵字(ぼんじ)である「阿(ア)」という字を観ながら瞑想する真言宗の修行です。

空海が伝えたとも、真言宗中興の祖と呼ばれる覚鑁(かくばん)上人が伝えたともいわれています。

阿字観は、一般の方でも高野山にある金剛峯寺や宿坊、各地の真言宗のお寺で体験することができます。

阿字観には、三密の修行で大切なことがすべて含まれています。
そのため、空海をはじめ、真言宗の数々の高僧も大切にした瞑想法です。

阿字観は密教の修行ですので、実践する場合は僧侶の指導が必要です。
新型コロナウイルスが落ち着いたら、真言宗のお寺でぜひ、阿字観に取り組んでみて下さい。

おわりに

今回は、「三密とは真言宗をはじめとする密教の教え」であることや、
「日常生活における三密の実践方法」を紹介しました。

普段の暮らしに取り入れ、毎日をよりよく過ごして頂ければ幸いです。

また、三密の修行は、仏さまに手を合わせ、祈るときの基本的な姿勢でもあります。
ぜひ、仏さまに手を合わせるときは、身・口・意を一つにして、一心にお祈りください。

新型コロナウイルスが早く終息するよう、皆さんと祈ることができれば幸いです。

南無大師遍照金剛

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