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耕田院の日常(372回目)山形県羽前大山駅

子どもの睡眠不足は一生のハンディ

投稿日:2024年02月06日(火)
輪橋山徒然話 2024-2-6 子どもの睡眠不足は一生のハンディと海馬の成長

◆今朝は、子どもの睡眠不足は一生のハンディとなるという怖い話のその理由。

◆ことの始まりは脳の側頭葉にある海馬にある。海馬の仕事は、記憶の形成、整理、そして記憶の取り出しだ。

◆その手順は次のとおり。

◆海馬は得た情報を一時的に保持する。記憶の「中継所」というべき役割だ。ここで記憶が整理されると、その情報を大脳皮質に移し、長期記憶として保存する。このプロセスを「記憶の固定」と呼び、「睡眠中」に特に活発に行われると言われている。「中継所」から、記憶固定するのがつまり「睡眠中」なのだ。

◆付け加えたいことは、この海馬に損傷が発生すると、アルツハイマー病やその他の認知症、さらには一時的な記憶喪失や永続的な記憶障害を引き起こすことになる。海馬は脳の中でも注目の部位なのだ。

◆睡眠の研究で世界をリードする柳沢 正史(筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構機構長)さんは、海馬と子どもの睡眠について次のように語る。

◆脳に海馬という部位は、アルツハイマー病で最初にやられる構造なんですね。脳の側頭葉の奥深くにあるこの海馬の容積をMRIで測れるわけですよ。画像でこれをね、二百数十名の子どもで測ってその一人一人の子どもが毎日何時間寝てるかっていうのをプロットすると、見事に眠ってるほど海馬がでかいんですよ。

◆子どもの脳を調べるとこの海馬の大きさが「睡眠時間の長さ」と関係があるというのである。つまり、「睡眠時間の短い子ども」の海馬は小さく、「睡眠時間の長い子ども」の海馬は大きく成長している。脳は成長するのである。だから、過度の子どもの頃の寝不足は、もしかしたら一生のハンディで追うことになるかもしれないとの考えだ。負荷を与えれば強くなるという単純なものではないのだ。

◆今はあまり言わないがかつてはパソコンの能力をメモリーで比較した。メモリーが大きいほど速く、複雑な処理ができた。勉強し、大事な事として記憶するには、この海馬がメモリーとして重要な役割を果たしている。そして、それが活発に働き、成長するのは睡眠時である。そのスペックの大きさは明らかに睡眠量と関係しているというのだ。そして、考えたいのは睡眠量が圧倒的に少ないのが我が国の子どもなのだ。それを柳沢正史さんは「一生のハンディ」といっているのだ。

◆思い当たることがある。小中学校で二年おきにある知能検査では記憶力や空間把握や数理解や言語能力など多岐にわたるが、そもそも、この検査は洞察力を問うものなどはなく、処理していく力、つまりメモリーのスペックへのアプローチに関するものだ。

◆差がつくのは、積み上がっているブロックは全部でいくつか(影の部分も数える)問いだ。海馬は空間記憶や空間のナビゲーションにも関わっているといわれると聞いて納得だ。

◆そして、道案内が苦手という私は実は海馬に問題ありなのだ。

さて、何故に、世界のどこよりも日本の子どもは寝不足そして情緒への影響は→「続く」

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耕田院(山形県)

すてき

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