耕田院の日常(335回目)|山形県羽前大山駅
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投稿日:2023年07月31日(月)
2023/7/12. 輪橋山徒然話
◆蜂を叩けば必ず向かってくる。そして、あなたを刺す。あなたはその痛みを受ける。そして、蜂はあなたに殺される。蜂を叩かずに、そっと左手を差し出せば、手のひらにとまる。そこで、右手で車の窓ガラスを開けて、そっと左手を窓外に出せば、蜂は飛んで去る。そうすれば、インドは蜂蜜を失うことがなく、あなたも蜂の毒の痛みを受けることがないのだと、インドの友人が静かに述べた。
◆この逸話の主人公は糸川英夫博士である。糸川博士は日本ロケットの父として知られており、ペンシルロケットによってその地位を確立した。小惑星探査機「はやぶさ」が、惑星の粉塵を持ち帰り奇跡的に生還したが、その小惑星の名前は「イトカワ」と名付けられている。また、「はやぶさ」という名前は、かつて糸川博士が関与した一式戦闘機「隼」に由来していると伝えられている。
◆日本のロケットの父とも称される偉大な科学者が執筆した書籍が『第三の道・インドと日本とエントロピー』だ。
◆この本には以下のようなエピソードも収められている(ただし、インドの最新事情は知らない)。
◆インドでは道路工事に多くの人手を投入している。竹かごに土を詰め、頭に載せて運ぶという工事スタイルが一般的だ。これに対して、日本では効率的で迅速に進めることがテーマとされ、大型機械やユンボなどを使用して一気に工事を行う。
◆なぜインドではゆっくりと、多くの人手を使って道路工事を行っていくのだろうか。
◆それは、人口の多いインドでは多くの雇用が必要だからだ。短時間で工事が終われば雇用が失われるのだ。つまりインドには分かち合う精神が流れているのだと糸川博士。
◆そして糸川博士は、人間の労働やエネルギー資源は必ず減っていく存在であると指摘している。だから、未来の社会においては、ゆっくりと消費・使用を行う社会であることが重要だと主張している。このような考え方こそが、エントロピーの本質なのだ。「熱力学第2法則」というのだと、吉川洋大和ミツバチ研究所所長は述べている。
◆吉川洋所長によれば、糸川博士の「エントロピーの法則」とは以下のようなものになる。
「熱いものは冷えていくが、その逆はない」(ここから類推して)
「人は年老いて死んでいくが、その逆はない」
「石油など地球上の資源は使えば減っていくが、その逆はない」
◆糸川博士は、多くの科学原理は地球上でしか通用しないものだが、「エントロピーの法則」だけは現在、全宇宙で普遍的な原理であると述べている。条件が変われば通用しなくなる原理ではなく、普遍的な原理であるというのだ。つまり、それが真理なのだということだ。
◆「人は年老いて死んでいくが、その逆はない」という考えは仏教でも説かれる真理だ。つまり、お釈迦さまの教えと科学の法則である「エントロピーの法則」は同じことだ。科学を究めて得た科学者の洞察はお釈迦さまと同じ眼を持っているということだ。
◆科学と仏教は全く方向性の異なるものと思われるかもしれないが、最終的に辿り着く真理は同じなのだ。つまり、科学者と仏教の教えは相通じるものなのだ。
◯さて、瀬戸内寂聴さんの「エントロピー」。
「この世は変化するものだと思っていれば、どんな事態に直面しても度胸が据わります。孤独の問題も同じです。お釈迦様は人間は一人で生まれてきて、一人で死んでいくとおっしゃいました。最初から人間は孤独だと思っていれば、たとえひとりぼっちになったとしても、うろたえることはありません。」
◯「エントロピー」という真理を自覚すること、これが「□△○」の角の「苦しみの因」を消し去り、「よりよく生きること」につながるのだ。
※写真は7月に1回目の庄内刺し子の会
ブログとHP↓
lit.link/oyama1049
◆蜂を叩けば必ず向かってくる。そして、あなたを刺す。あなたはその痛みを受ける。そして、蜂はあなたに殺される。蜂を叩かずに、そっと左手を差し出せば、手のひらにとまる。そこで、右手で車の窓ガラスを開けて、そっと左手を窓外に出せば、蜂は飛んで去る。そうすれば、インドは蜂蜜を失うことがなく、あなたも蜂の毒の痛みを受けることがないのだと、インドの友人が静かに述べた。
◆この逸話の主人公は糸川英夫博士である。糸川博士は日本ロケットの父として知られており、ペンシルロケットによってその地位を確立した。小惑星探査機「はやぶさ」が、惑星の粉塵を持ち帰り奇跡的に生還したが、その小惑星の名前は「イトカワ」と名付けられている。また、「はやぶさ」という名前は、かつて糸川博士が関与した一式戦闘機「隼」に由来していると伝えられている。
◆日本のロケットの父とも称される偉大な科学者が執筆した書籍が『第三の道・インドと日本とエントロピー』だ。
◆この本には以下のようなエピソードも収められている(ただし、インドの最新事情は知らない)。
◆インドでは道路工事に多くの人手を投入している。竹かごに土を詰め、頭に載せて運ぶという工事スタイルが一般的だ。これに対して、日本では効率的で迅速に進めることがテーマとされ、大型機械やユンボなどを使用して一気に工事を行う。
◆なぜインドではゆっくりと、多くの人手を使って道路工事を行っていくのだろうか。
◆それは、人口の多いインドでは多くの雇用が必要だからだ。短時間で工事が終われば雇用が失われるのだ。つまりインドには分かち合う精神が流れているのだと糸川博士。
◆そして糸川博士は、人間の労働やエネルギー資源は必ず減っていく存在であると指摘している。だから、未来の社会においては、ゆっくりと消費・使用を行う社会であることが重要だと主張している。このような考え方こそが、エントロピーの本質なのだ。「熱力学第2法則」というのだと、吉川洋大和ミツバチ研究所所長は述べている。
◆吉川洋所長によれば、糸川博士の「エントロピーの法則」とは以下のようなものになる。
「熱いものは冷えていくが、その逆はない」(ここから類推して)
「人は年老いて死んでいくが、その逆はない」
「石油など地球上の資源は使えば減っていくが、その逆はない」
◆糸川博士は、多くの科学原理は地球上でしか通用しないものだが、「エントロピーの法則」だけは現在、全宇宙で普遍的な原理であると述べている。条件が変われば通用しなくなる原理ではなく、普遍的な原理であるというのだ。つまり、それが真理なのだということだ。
◆「人は年老いて死んでいくが、その逆はない」という考えは仏教でも説かれる真理だ。つまり、お釈迦さまの教えと科学の法則である「エントロピーの法則」は同じことだ。科学を究めて得た科学者の洞察はお釈迦さまと同じ眼を持っているということだ。
◆科学と仏教は全く方向性の異なるものと思われるかもしれないが、最終的に辿り着く真理は同じなのだ。つまり、科学者と仏教の教えは相通じるものなのだ。
◯さて、瀬戸内寂聴さんの「エントロピー」。
「この世は変化するものだと思っていれば、どんな事態に直面しても度胸が据わります。孤独の問題も同じです。お釈迦様は人間は一人で生まれてきて、一人で死んでいくとおっしゃいました。最初から人間は孤独だと思っていれば、たとえひとりぼっちになったとしても、うろたえることはありません。」
◯「エントロピー」という真理を自覚すること、これが「□△○」の角の「苦しみの因」を消し去り、「よりよく生きること」につながるのだ。
※写真は7月に1回目の庄内刺し子の会
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すてき
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