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耕田院の日常(283回目)山形県羽前大山駅

茶道も花道も子育ても、介護も全て「一期一会」

投稿日:2023年06月04日(日)
子育てもまた一期一会」輪橋山徒然話 2023/5/21

◆今日はお寺で精進料理の会があった。3年ぶりである。

◆私と同世代の方々がお母さまを誘われて参加してくださった方かいらしたし、一緒に暮らす母に食べさせたいと感想を述べられた方が何人もいらした。

◆それにしても、母と娘は本当によく似るものだ。八十いくつと六十いくつ。母親に後ろからそっと寄り添う娘。50数年前は、前と後ろ反対の位置にあったことだろうと思うと、今日の姿は有難い、有難い親孝行の姿だ。

◆もう一つ不思議なことに、嫁ぎ先の義理のお母さんとお嫁さんもまたよく似てくる。これもまた有難い、有難い姿だ。

◆本日のテーマは、「育児」。時は過ぎ去り、流れるという道理の中で、清々しく子どもと過ごす術だ。そして、この術は、人間的な成長を導く。また、仕事や介護、あるいは学校生活全てにあてはまるだろう。

◆それを教えてくれたのは「最後のとき(The Last Time)」という詩だ。作者不詳。数年前からSNSを中心に広まっている英文の詩だそうだ。少し長いが引用する。

「最後のとき(The Last Time)」

赤ちゃんをその腕に抱いた瞬間から 

あなたはこれまでとは全く違う人生を生きる

以前の自分に戻りたいと思うかもしれない

自由と時間があって 心配することなど何もなかったあの頃の自分に

今まで経験したことがないほどの徒労感 毎日毎日まったく同じ日々

ミルクを与えて背中をさすってやり おむつを替えては泣かれて

ぐずられて嫌がられて 昼寝をしすぎてもしなくても心配で

終わることのない永遠の繰り返しに思えるかもしれない

だけど忘れないで……

すべてのことには、「最後のとき」があるということを

ご飯を食べさせてやるのはこれが最後、というときがやってくる

長い一日のあと子どもがあなたの膝で寝てしまう
だけど眠っている子どもを抱くのはこれが最後

子どもを抱っこ紐で抱えて出かける
だけど抱っこ紐を使うのはこれが最後

夜はお風呂で髪を洗ってやる
だけど明日からはもう一人でできると言われる

道を渡るときには手を握ってくる
だけど手をつなぐのはこれが最後

夜中こっそり寝室にやってきてベッドにもぐりこんでくる
だけどそんなふうに起こされるのはこれが最後

昼下がりに歌いながら手遊びをする
だけどその歌を歌ってやるのはこれが最後

学校まで送っていけば行ってきますのキスをしてくる
だけど次の日からは一人でだいじょうぶと言われる

寝る前に本を読み聞かせて 汚れた顔をふいてやるのもこれが最後

子どもが両手を広げて あなたの胸に飛び込んでくるのもこれが最後

だけど「これが最後」ということはあなたには分からない

それがもう二度と起こらないのだと気付くころには
すでに時は流れてしまっている

だから今、あなたの人生のこの瞬間にも
たくさんの「最後」があることを忘れないで

もう二度とないのだと気付いてはじめて
あと一日でいいから、あと一度きりでいいから、と切望するような
大切な「最後のとき」があることを

◆子どもを育てることは「終わることのない永遠の繰り返し」などではない。だからゴール=「最後のとき」がくる。「永遠の繰り返し」ではなく、一つ一つの発達課題をクリアするまでのこと。そして全てができたときが最後の最後だ。時がくれば、振り返りもせずに子は巣立っていく。

◆よく考えればその日はそんなに未来のことではないと誰でも知っている。しかし、実際にその渦中にいる時には、気がつかない、あるときは「怒り、「悩み」「苦しむ」のが人間の愚かさなのだ。ちょっとでも、「最後のときと」を愛おしむ気持ちになれば、子育てに悩む一瞬一瞬が違った、味わい深いものになるだろう。

◆シャカリキに子育てしている「今」だからこそ心得たい「術」は、深呼吸。ちょっと10秒ゆっくり息を吐き、成長した子を思い浮かべればよい。

◆子育てとは日々成長し、やがて母親の手から離れて巣立つのが本質だということを忘れてはいけない。過ぎ去ってから振り返ればそれは至福の時だったと思える。

◆そう考えれば、子育てだけではない。人生なんでも全てそうなのだ。

◆瀬戸内寂聴さんは、「人生は一期一会だ」という。「一期一会」とは、いつでも「これで最後。悔いはなし」と覚悟する術だ。

◆茶道も花道も子育ても、介護も全て「一期一会」の出会いの中にあるのだ。楽しいことも、苦しいことも全てが「一期一会」の出会いの中であるのだ。このような思考がいわゆる人間的な成長というのだろう。

◆いつもニコニコハラタテマイゾヤソワカ

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耕田院(山形県)

すてき

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