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耕田院の日常(256回目)山形県羽前大山駅

養生とは心の養生

投稿日:2023年04月24日(月)
◆些細なことで一喜一憂するのが人間の性である。

◆一喜一憂せずに「心は大山」の如くあれとの教えがある。「心は大山」とは八風が吹いても、心を乱さず、受け止め流す不動心だ。「動ぜず」だ。

◆八風とはなんだろう。

◆心を乱す八風には二種類ある。

◆まずは心地よい風。四順という。順風だ。

「利い(うるおい)‐目先の利益」
「誉れ(ほまれ)‐名誉をうける」
「称え(たたえ)‐称賛される」
「楽しみ(たのしみ)‐様々な楽しみ」

◆その人にとって好ましく、喜ばしい気持ちになる風。しかし、順風はもっともっとと誘惑する風なのだ。その風に乗って有頂天になるなと戒める。

◆もう一種類は、四違という逆風だ。順風とは違い行先を阻む風だ。

「衰え(おとろえ)‐肉体的な衰え、金銭・物の損失」
「毀れ(やぶれ)‐不名誉をうける」
「譏り(そしり)‐中傷される」
「苦しみ(くるしみ)‐様々な苦しみ」

◆心を沈ませ、悲しみ・苦しめる風だ。逆風だ。その手をとって底へ、底へと引き込もうとしている。

◆私たちは絶えずこの「利・誉・称・楽・衰・毀・譏・苦」の八つの風が吹く中を生きている。どうしても関わりたくない人とも出来事とも、出会わなければならない。これが人生なのだ。

◆しかし、自分ばかりが不幸に見舞われるのではなく、いいことと悪いこと半々であることを知り、それを受け止め、あるいは受け流すしなやかな心を持つこれが「心は大山」だ。

◆貝原益軒の養生訓にもある。

心を平静にし、気をなごやかにし、言葉を少なくして静をたもつことは、徳を養うとともに身体を養うことにもなる

◆養生の術は、まず心法をよく慎んで守らなければ行われないものだ。心を静かにして落ちつけ、怒りをおさえて欲を少なくし、いつも楽しんで心配をしない。これが養生の術であって、心を守る道でもある。心法を守らなければ養生の術は行われないものだ。それゆえに、心を養い身体を養う工夫は別なことではなく、一つの術である。「養生訓」第105項

◆心をコントロールすることは容易ではないが、だからこそ、養生とは何より心の養生なのだと教えているのだ。

◆貝原益軒は平均年齢が50にも満たない時代に85歳まで生きたと言う。平均年齢の1.68倍だ。現在の平均年齢に例えれば142.5歳まで生きたことになる。その教えの肝も「心を静かにして落ちつけ、怒りをおさえ」なのだ。

◆瀬戸内寂聴さんの言葉にもある。

心にわだかまりを持っていると短命になると聞きました。確かに、あの人に仕返ししてやろうとずっと考えていたら、安眠できないし、食事も美味しくないですものね。

いつもニコニコ 一筆付箋写経
耕田院(山形県)

すてき

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