耕田院の日常(242回目)|山形県羽前大山駅
御朱印・神社お寺の検索サイト楽しみ方
投稿日:2023年04月09日(日)
◆複数の結論があり、どれも正しそうで悩む葛藤のことを「モラル・ジレンマ」という。実際中学では次のような教材で学習している。以下、愛知県の道徳資料参考
◆この課題について自分の対処法とその理由を考えなさい。
◆「沈みゆくボート」
嵐で船が難破し、7人が救命ボートに乗り込みました。しかし、このボートは6人乗りのため、しだいに沈み始めています。このままでは7人全員が命を失ってしまいます。
7人とは、身寄りのない老婦人、5歳の幼児、屈強なスポーツマン、余命1年と医師から宣告されている病人、大家族を養う父親、将来の国を背負うと目されている若手政治家、これまでに多くの人を不幸に陥れてきた詐欺師です。
ボートは刻一刻と沈みつつあります。あなたはどうすればよいと思いますか。
◆「現代文明論講義-ニヒリズムをめぐる京大生との対話」をもとにした中学生の道徳授業の課題である。「沈みゆくボート」について予想される意見は次のようなものが考えられるという。
1 自由に争い合う
2全員の生命・自由を保障すれば誰が死ぬのかは決定できないので、救命ボートに乗れる 6人を選ぶことができない。つまり、全員乗り込んでボートが沈み、全員が死ぬことになる。
3個人の利益よりも社会全体の利益を優先する。例えば:犯罪者、老人。犠牲になっても仕方ない。
4 すべては偶然で決まるくじ引きにする人生に必然的な意味はなく、全て偶然で動く。
5 自ら犠牲になる。
◆どうだろうか。難しい課題である。実際2.3年で扱われる。
◆なぜ、中学生にはこのような授業が今なされるのだろうか。次のような設定理由が書かれている。
最近の若者は「パック詰めされた卵」にたとえることができる。群れたがるが、互いに傷つき合うことを恐れて深くは交わろうとしない。短い携帯メールは頻繁に交わすが、重いテーマについてじっくり考え、意見を交換する経験は少ないのではないだろうか。略
◆10年以上前から、このモラル・ジレンマ教材の研究が進められているが、このコロナ禍でとうとう若者だけではなく、社会全体が「パック詰めされた卵」状態にあるのではないだろうかと思う。
◆そして、昨日流れたのは「将来子どもはほしくない」Z世代の約5割が回答というニュースだ。
◆内訳は、男性は「将来結婚もしたくないし、子どももほしくない」と回答した人が43.4%で最も多く、女性は「将来結婚して、子どもがほしい」が52.0%で最も多く、「子どもがほしくない」という人は、男性が51.3%と半数を超えた。
◆「子どもがほしくない」と回答した209人に理由を教えてもらったところ、「お金の問題」が17.7%、「お金の問題以外」が42.1%、「両方」が40.2%という結果に。また、「お金の問題以外」の具体的な内容を聞いたところ、「育てる自信がないから」(52.3%)、「子どもが好きではない、苦手だから」(45.9%)、「自由がなくなる(自分の時間を制約されてたくない)から」(36.0%)といった回答が上位を占めました。
◆この結果からわかるのは、単純にお金の問題ではないのだ。「補助金を上乗せするから出産を…」と将来の自分のことを考える大人たちの思惑が見え隠れする誘導に、利口なZ世代はなびかないだけだと思う。お金のことよりも先に、一人一人の幸福の追究の中にある「家庭」「子育て」としてきちんと伝える必要があると思う。
◆私もコロナ禍で、もう一度ちょっとしぼんだ人間関係を膨らませ、めんどうだと互いに傷つき合うことを恐れて深くは交わろうとしない「パック詰めされた卵」から、一歩踏み出してはみようと思う。
◆瀬戸内寂聴さんも励ましている。
たくさん経験をしてたくさん苦しんだほうが、死ぬときに、ああよく生きたと思えるでしょう。逃げていたんじゃあ、貧相な人生しか送れませんわね。
◆この課題について自分の対処法とその理由を考えなさい。
◆「沈みゆくボート」
嵐で船が難破し、7人が救命ボートに乗り込みました。しかし、このボートは6人乗りのため、しだいに沈み始めています。このままでは7人全員が命を失ってしまいます。
7人とは、身寄りのない老婦人、5歳の幼児、屈強なスポーツマン、余命1年と医師から宣告されている病人、大家族を養う父親、将来の国を背負うと目されている若手政治家、これまでに多くの人を不幸に陥れてきた詐欺師です。
ボートは刻一刻と沈みつつあります。あなたはどうすればよいと思いますか。
◆「現代文明論講義-ニヒリズムをめぐる京大生との対話」をもとにした中学生の道徳授業の課題である。「沈みゆくボート」について予想される意見は次のようなものが考えられるという。
1 自由に争い合う
2全員の生命・自由を保障すれば誰が死ぬのかは決定できないので、救命ボートに乗れる 6人を選ぶことができない。つまり、全員乗り込んでボートが沈み、全員が死ぬことになる。
3個人の利益よりも社会全体の利益を優先する。例えば:犯罪者、老人。犠牲になっても仕方ない。
4 すべては偶然で決まるくじ引きにする人生に必然的な意味はなく、全て偶然で動く。
5 自ら犠牲になる。
◆どうだろうか。難しい課題である。実際2.3年で扱われる。
◆なぜ、中学生にはこのような授業が今なされるのだろうか。次のような設定理由が書かれている。
最近の若者は「パック詰めされた卵」にたとえることができる。群れたがるが、互いに傷つき合うことを恐れて深くは交わろうとしない。短い携帯メールは頻繁に交わすが、重いテーマについてじっくり考え、意見を交換する経験は少ないのではないだろうか。略
◆10年以上前から、このモラル・ジレンマ教材の研究が進められているが、このコロナ禍でとうとう若者だけではなく、社会全体が「パック詰めされた卵」状態にあるのではないだろうかと思う。
◆そして、昨日流れたのは「将来子どもはほしくない」Z世代の約5割が回答というニュースだ。
◆内訳は、男性は「将来結婚もしたくないし、子どももほしくない」と回答した人が43.4%で最も多く、女性は「将来結婚して、子どもがほしい」が52.0%で最も多く、「子どもがほしくない」という人は、男性が51.3%と半数を超えた。
◆「子どもがほしくない」と回答した209人に理由を教えてもらったところ、「お金の問題」が17.7%、「お金の問題以外」が42.1%、「両方」が40.2%という結果に。また、「お金の問題以外」の具体的な内容を聞いたところ、「育てる自信がないから」(52.3%)、「子どもが好きではない、苦手だから」(45.9%)、「自由がなくなる(自分の時間を制約されてたくない)から」(36.0%)といった回答が上位を占めました。
◆この結果からわかるのは、単純にお金の問題ではないのだ。「補助金を上乗せするから出産を…」と将来の自分のことを考える大人たちの思惑が見え隠れする誘導に、利口なZ世代はなびかないだけだと思う。お金のことよりも先に、一人一人の幸福の追究の中にある「家庭」「子育て」としてきちんと伝える必要があると思う。
◆私もコロナ禍で、もう一度ちょっとしぼんだ人間関係を膨らませ、めんどうだと互いに傷つき合うことを恐れて深くは交わろうとしない「パック詰めされた卵」から、一歩踏み出してはみようと思う。
◆瀬戸内寂聴さんも励ましている。
たくさん経験をしてたくさん苦しんだほうが、死ぬときに、ああよく生きたと思えるでしょう。逃げていたんじゃあ、貧相な人生しか送れませんわね。
すてき
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住職さんも、ホトカミを通じてお参りされる方がいるんだなぁと、情報を発信しようという気持ちになりますし、
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