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耕田院の日常(201回目)山形県羽前大山駅

アメリカ人の幸福論

投稿日:2023年02月26日(日)
◆「人間の幸福とはなにか」という問題の答えの一つとして、次の寓話がよく語られる。うまくできていると拍手を送りたくなるが、次の事実を知ったら、「ヤシの木の下」でうかうか昼寝などしたいとは思わないはずだ。

◆「ヤシの木の下」で昼寝をする男とアメリカ人の幸福論

ここは、ある南の国。登場人物はアメリカ人と現地人。

ヤシの木の下で、いつも昼寝をしている男をつかまえて、アメリカ人が説教する。

「なまけていずに、働いて金をもうけたらどうだ」

 男がジロリと見あげて言う。
「金をもうけて、どうするのだ」

「銀行に預けてふやせば、大きな金になる」

「大きな金ができたら、どうする」

「立派な家を建て、もっと金ができれば、暖かい所に別荘でも持つか」

「別荘を持って、どうするのだ」

「別荘の庭のヤシの下で、昼寝でもするよ」

「オレはもうずいぶんと前から、ヤシの下で昼寝をしている」

◆アメリカ人の負けである。しかし、実は、この幸福論を覆す研究があるのだ。しかも、この研究は、世界的に権威のある「イグノーベル賞」を受賞している。

◆イグノーベル賞とは、1991年に創設された「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に与えられる賞で、"表のノーベル賞"に対して"裏ノーベル賞"とも呼ばれている。しかし、ただの笑い話ではなく、しっかりとした研究、科学的な根拠がなくてはならない。

◆「ヤシの木の下で寝てはいけない」は、「ヘンな科学」-イグノーベル賞40講-(五十嵐杏南)の中で見つけた。実際にココナッツの落下によるケガの実態を調べた人がいるのだ。 2001年の医学賞を受賞した ピーター・バース医師だ。

◆ピーター・バース医師によれば、 4年間にわたる調査の結果、怪我で来院する人の2.5%は ココナッツの落下が原因だったという。しかも、ココナッツの落下によって、頭にどれくらいの力がかかるか計算してみると「1tの重さ」の物を置くのと同等の力であることもわかった。更に、立っている状態でココナッツに打たれるよりも、地面に寝転んでいる方が危ないという。

◆彼の発見は、「のんびりした日常に意外な危険が潜んでいる」ことの証明なのである。彼はその後、パプアニューギニアで女性が身につける乾草のスカートに料理中に火が付き火傷を負うリスク。飼っている豚に襲われた患者についての研究をしたそうだ。

◆五十嵐杏南さんによれば、日本でも不慮の事故による死亡 (交通事故以外)は、家庭で起こることが最も多く、総数の四割を占めているそうだ。例えば、餅で喉を詰まらせたり、入浴する時のヒートショックなどである。だから、彼の言う「のんびりとした日常」に意外な危険が潜んでいるのだということを心得て生活しなければならない。

◆そして、「ヤシの下で昼寝して大怪我」についていえば、当然のことだが、現地の人はそこを昼寝の場所には選ばない。そこよりも少し高地に住む民族が、「たまたまそこを昼寝の場所」に選び、怪我をするのだそうだ。えっ!! それにはアメリカ人も含まれる!!?

今日もオンニコニコで。
耕田院(山形県)

すてき

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