耕田院の日常(68回目)|山形県羽前大山駅
御朱印・神社お寺の検索サイト楽しみ方
投稿日:2022年10月07日(金)
◆春も夏も来るのが遅いが、秋と冬の訪れは、なんともはやい。これが北国の習いである。さて、今朝はチンパンジーを通して、人間理解の最終回である。
◆次の言葉から始めよう。
「人間は想像するからこそ、絶望をする。だからこそ希望を持つことができる。しかし絶望のないところには希望も生まれない。そのような、大切なことをチンパンジーは教えてくれているのではないか。」松沢哲郎先生の言葉だ。
◆そして、チンパンジーは「絶望」しないという。
◆「絶望」とは、「希望がすべて消えてしまった状態」をいう。これからの将来、未来、明日に一つも期待が持てなくなることだ。
◆チンパンジーは、自然界で生き延びるためだけに、今を生きる。そのために直観像記憶という能力を進化させた。この能力により、今ここにあるものを鋭く見極め、瞬時に判断し行動する。だから、チンパンジーには、今、目に見えない過去への後悔も未、来への絶望もないのだ。
◆反対に、人間はサバンナで生き抜くために、「目の前にないもの」「今ここで起きていないこと」を想像し、組み立てて思考する能力を言語とともに進化させた。思考する材料は、あらゆる物事の意味や背景や関係性のような、実際には目に見えない情報だ。
◆人間は、この進化させた「想像力」によって、あれこれ思い悩んだり、過去を後悔したり、未来を絶望したりもすることになる。ここが、チンパンジーと大きく異なるところだ。しかし、歴史が証明するように、絶望が原動力となり、困難を乗り越え発展してきたのも人間である。
◆「この人間の想像力・思考力がビンチにある」と東京医科歯科大学の藤田紘一郎先生は著書(女きバカ、男はもっとバカ)で警告している。人類を進化させてきた「想像力・思考力」が麻痺し始めていると。
◆藤田紘一郎先生は、その理由として情報過多が意思決定を邪魔する二つの理由(ウィスコンシン大学ジョアンナ・キャンター教授を紹介している。
◆一つ目の理由は、人間は、あまり多くの情報を見ていると無意識下で思考をやめ、決定意思も丸投げしてしまうのだという。つまり、「考えることをやめる」ということ。そして、二つ目は、余分な情報を削除しないと、無意識下での思考を熟成できないという。それは、「深く考えられなくなる」ということ。思考や判断を助ける情報が、次から次へと溢れかえっている状態が原因で「想像力・思考力」を低下させているのだと。
◆「想像力・思考力」とは、私は「心」でもあると思っている。この便利な情報社会が「心」を蝕んでいるということであれば、意図的に情報を遮断するような時間と場所を作ることだ。そうしないとチンパンジーにはない「想像力・思考力」「心」が「麻痺」していくだけだ。
◆今、我々が抱えている「こころ」の問題は実はここに起因しているのではないかと思っている。
◆次の言葉から始めよう。
「人間は想像するからこそ、絶望をする。だからこそ希望を持つことができる。しかし絶望のないところには希望も生まれない。そのような、大切なことをチンパンジーは教えてくれているのではないか。」松沢哲郎先生の言葉だ。
◆そして、チンパンジーは「絶望」しないという。
◆「絶望」とは、「希望がすべて消えてしまった状態」をいう。これからの将来、未来、明日に一つも期待が持てなくなることだ。
◆チンパンジーは、自然界で生き延びるためだけに、今を生きる。そのために直観像記憶という能力を進化させた。この能力により、今ここにあるものを鋭く見極め、瞬時に判断し行動する。だから、チンパンジーには、今、目に見えない過去への後悔も未、来への絶望もないのだ。
◆反対に、人間はサバンナで生き抜くために、「目の前にないもの」「今ここで起きていないこと」を想像し、組み立てて思考する能力を言語とともに進化させた。思考する材料は、あらゆる物事の意味や背景や関係性のような、実際には目に見えない情報だ。
◆人間は、この進化させた「想像力」によって、あれこれ思い悩んだり、過去を後悔したり、未来を絶望したりもすることになる。ここが、チンパンジーと大きく異なるところだ。しかし、歴史が証明するように、絶望が原動力となり、困難を乗り越え発展してきたのも人間である。
◆「この人間の想像力・思考力がビンチにある」と東京医科歯科大学の藤田紘一郎先生は著書(女きバカ、男はもっとバカ)で警告している。人類を進化させてきた「想像力・思考力」が麻痺し始めていると。
◆藤田紘一郎先生は、その理由として情報過多が意思決定を邪魔する二つの理由(ウィスコンシン大学ジョアンナ・キャンター教授を紹介している。
◆一つ目の理由は、人間は、あまり多くの情報を見ていると無意識下で思考をやめ、決定意思も丸投げしてしまうのだという。つまり、「考えることをやめる」ということ。そして、二つ目は、余分な情報を削除しないと、無意識下での思考を熟成できないという。それは、「深く考えられなくなる」ということ。思考や判断を助ける情報が、次から次へと溢れかえっている状態が原因で「想像力・思考力」を低下させているのだと。
◆「想像力・思考力」とは、私は「心」でもあると思っている。この便利な情報社会が「心」を蝕んでいるということであれば、意図的に情報を遮断するような時間と場所を作ることだ。そうしないとチンパンジーにはない「想像力・思考力」「心」が「麻痺」していくだけだ。
◆今、我々が抱えている「こころ」の問題は実はここに起因しているのではないかと思っている。
すてき
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