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耕田院の日常(47回目)山形県羽前大山駅

2022/8/22 「ハイッ、よろこんで」朝四時半の住職の話より

投稿日:2022年09月17日(土)
◆コロナで外食を控えて3年になる。先日通りかかったら店はもうなかった。あの絵に描いたような粋な板前さんはどうしているのだろう。

◆その店の板前さんは、注文すると首をちょっと動かして「ハイッ、よろこんで」と言った。どんなつまらないことでも「ハイッ、よろこんで」という。この一言が人を惹きつけるのだと思った。何を食べても美味しく感じた。ちょっと高いがこれが、接客のプロ。「プラスされた価値」だと思った。

◆さて、「ものを売る目的」でお寺に電話や訪問してくれる業者の方がいる。

◆電話の方は顔が見えない分言葉も強いし、なんとなく無礼だ。だから、私は忙しいから申し訳ないと電話を切る。しかし、家人は、なかなか電話が切れない性分なので可哀想だ。そして、思わぬ買い物をしたりする。

◆訪問販売はどうだろう。お墓の清掃サービスの方、展示の紹介の方、銀行、絵画の販売、売れなかった正月かざりや秋田杉の衝立等。商品に自信があって売り込むといった感じもあるし、なんとなく泣き落としのような感じの時もある。

◆訪問販売に活路を求め、「安売り」をしないで、逆に「高売り」をする町の電気屋「でんかのヤマグチ」の山口勉社長をご存知であろうか。

◆大型量販店に対抗するために、「安売り」をしないで、逆に「高売り」をすることのできる付加価値はなんだろうと考え、山口勉社長が着目したのは、少々高くても買ってもらえる「徹底したサービス」だ。

◆そこで、眼をつけたのは、「小さな困りごとへの対応」だ。今の日本には、何かあると隣近所で助け合い支え合う相互扶助の精神はもう失われている。その失われた相互扶助に「ご用聞き」として名乗りを挙げたのだ。

◆具体的には、月3回の訪問営業の際に生活する中での「ちょっとした困りごと」を尋ね、その対応を「裏サービス」と呼び、本業とは無関係な事も徹底的にやったそうだ。

◆たとえば、「留守中の植木の水やり」「ポストの手紙や新聞を数日保管」「大雨時の買い物代行」である。そして、会社のモットーを「お客様に呼ばれたらすぐに飛んでいく」「お客様のかゆいところに手が届くサービス」「 たった1個の電球を取り替えるだけに走る」「どんな些細なことでも言ってくださいね」にした。もちろん裏サービスに「代金」は発生しない。

◆つまり、商圏を狭め、ターゲットを絞り、すべての客に、ご用聞き係としてサポート担当社員がピッタリと付き添っているのだ。どんな困りごとへも「ハイ、よろこんで」なのだ。この姿勢で、地域顧客の信用を掴んだのだ。

◆さあ、月曜日だ。今週は「ハイッ、よろこんで」で過ごしてみようと思う。

 
耕田院(山形県)

すてき

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