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東京都港区赤坂に鎮座する末廣稲荷神社。最寄り駅は東京メトロ赤坂見附駅で、そこから徒歩にしておよそ15分ほど。千代田線の赤坂駅からであれば10分ほどで到着します。どちらの駅から向かうにしても、赤坂という土地特有の坂道を歩くことになります。都心の真ん中でありながら、地形的な起伏が残されているあたりに、かつての江戸の町の名残が感じられます。
東京都神社庁のホームページを確認したところ、創建の由緒についての記録は残されていないようです。ただし御祭神は宇迦之魂命(うかのみたまのみこと)と明記されており、稲荷神社としての系譜をしっかりと受け継いでいることがわかります。古くから人々の生活を支える五穀豊穣や商売繁盛の神として崇敬を集めてきた神様であることを思うと、この地でも地域の人々を長らく見守ってきたのでしょう。
境内へ至る道のりは特徴的です。薬研坂を下り、再び登り切ったところに現れるのがコロンビア通り。その通りを少し進むと、道路の右手にひっそりと社殿が姿を現します。現代的な町並みに馴染むように建ってはいますが、よく目を凝らすと住宅を改造したかのような雰囲気を漂わせています。建物自体は昭和から平成にかけての民家を思わせる造りで、全体的には簡素ながら、正面部分は稲荷神社らしく鮮やかな朱色に彩られており、参拝者を迎え入れる神域の象徴としての存在感を放っています。
社殿の周囲には手水舎や石柱、玉垣などが備えられており、それらは長い年月を経てきたことが一目で分かるほどの風化具合を示しています。特に石柱に刻まれた文字は、ほとんど判別できないほど摩耗しており、風雨にさらされながらも静かにこの地を守り続けてきたことを物語っています。建物の新しさと石造物の古さ、その対比が印象的であり、時代を超えて継承される信仰のかたちを垣間見ることができます。
さらに印象的なのは、その立地です。コロンビア通りを挟んだ真正面には、天空から見下ろすかのように高層タワーマンションがそびえ立っています。巨大な都市建築と小さな稲荷社殿とが隣り合わせに存在する光景は、赤坂という土地の多層的な歴史を映し出しているかのようです。近代都市の開発が進む中でも、人々の心の拠り所として稲荷神社が残されていることには、ある種の安堵感と同時に不思議な調和を感じさせます。小さな社殿が醸し出す朱の輝きは、現代の高層建築群の中にあっても決して埋もれることなく、むしろその対比によってより強く存在を主張しているように見えました。









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