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楽しみ方井口稲荷のお参りの記録一覧

東京都練馬区関町北に鎮座する井口稲荷大善神。最寄りは西武新宿線の武蔵関駅で、改札を出てからおよそ三分ほどの距離にあります。住宅街の一角にありながら、朱色の鳥居が連なり、参拝者を迎え入れるその姿は、まさに「お稲荷様」といった趣を漂わせています。朱塗りの鳥居と小祠という取り合わせは、市井に点在する稲荷神社にしばしば見られる典型的な構成ですが、この井口稲荷大善神の特徴として注目したいのは、境内に由緒書が設置されている点です。
その由緒書には、井口稲荷大善神の歴史が丁寧に記されており、代々この地の「井口氏」が祀ってきたことが伝えられています。井口氏は、武門の名流として知られる恒武平氏の一族である三浦氏の流れを汲む家柄といいます。井口家への言い伝えによれば、永禄十三年(1570年)、伊豆国伊東において井口稲荷大明神を祀る稲荷社を建立したのが始まりで、その後、慶安二年(1649年)に現在地へ移されたとのこと。四百年以上の歴史を持つ信仰の歩みが、今も受け継がれているのです。
周辺を歩いていると、住宅の表札に「井口」の名を何度も目にすることがあり、これは偶然ではなく、氏族の末裔の方々が今もこの地に根を下ろしている証左なのでしょう。近隣の神社でも寄進者の名に井口姓を見かけることがあり、土地・家系・信仰が一体となって脈々と続いている様子をうかがうことができます。
祠の内部は撮影を控えましたが、のぞき込むと中は清浄に整えられており、供物の配置に乱れがなく、つい先ほど人の手が入ったかのような新しさが感じられました。こうした状態が保たれているのは、きっと日々誰かが心を込めて手入れをしているからに違いありません。地域に暮らす人々の厚い信仰心と、代々の井口家が守り伝えてきた歴史が、今なお確かに息づいていることを実感させられる参拝となりました。


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