たかおさんやくおういん
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楽しみ方高尾山薬王院のお参りの記録(1回目)
投稿日:2025年10月26日(日) 18時18分42秒
参拝:2025年10月吉日
高尾山薬王院は、東京都八王子市高尾町に所在する名刹で、正式名称を「高尾山薬王院有喜寺(ゆうきじ)」といいます。関東屈指の霊山・高尾山の中腹に位置し、古来より山岳信仰と密教修行の道場として多くの信仰を集めてきました。アクセスは、京王高尾線高尾山口駅から徒歩約70分、またはケーブルカー高尾山駅から徒歩約20分。駅周辺の賑やかな観光エリアから一転、参道を登るにつれて周囲は次第に静寂を増し、杉木立に囲まれた霊域へと変わっていきます。
薬王院の御本尊は薬師如来であり、奈良時代の天平16年(744年)に名僧・行基によって開山されたと伝わります。行基は全国各地で寺院を建立した僧として知られていますが、高尾山を修行の地として選んだ背景には、この地の自然の厳しさと神秘性があったのかもしれません。以後、修験道の聖地としても発展し、江戸時代には庶民の山岳信仰や講によって多くの参詣者を集めたといいます。今日でも、薬王院は高尾山信仰の中心として、薬師信仰・天狗信仰・山岳信仰が共存する独特の宗教空間を形づくっています。
この日は陽が傾き始めたころに登り始めたため、山中に着く頃にはすでにあたりが薄暗くなり始めていました。木々に囲まれた道は街灯も少なく、次第に夜の帳が下りてくるにつれて、参道は静寂そのものに。やがて御本堂にたどり着いたときには、完全に闇が訪れており、これ以上先へ進むのは控えることにしました。本来であれば、そこからさらに20分ほどで高尾山の頂上に至るのですが、登山に慣れているとは言えない身としては、夜道の山行は危険と判断。安全を優先し、引き返すことにしました。
帰路はケーブルカーを利用しました。昼間とは違い、夜の山肌に沿って静かに下っていく感覚は、まるで別世界に降りていくよう。ふもとに着いたとき、改めて見上げると「こんなに高くまで登っていたのか」と驚かされました。暗闇の中での参拝ではありましたが、灯籠のほのかな明かりや秋の風の冷たさが心に残り、山そのものが生きているような気配を感じさせるひとときでした。高尾山薬王院──その名に「薬」とあるように、訪れる人の心を癒やす力を今もなお静かに湛えています。
すてき
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ヒナメリ474投稿
鉄道(乗り鉄)とスポーツ観戦(野球、競輪、競馬、アメフト、ラグビー、など)が趣味で、その旅の中で風景印を集めています。そのついでに神社仏閣にも足を運んでいます。格式があるとされる神社から町や村の...もっと読む
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