御行の松不動尊

東京都 入谷駅

参拝しました

東京都台東区根岸に位置する御行の松は、西蔵院の不動堂にある松の木で、2018年4月に四代目が植樹されました。この松は、江戸時代から人々に愛されてきた名木です。

●歴史的背景
初代の御行の松は、『江戸名所図会』や歌川広重の錦絵に描かれるほど名高い存在でした。その名前の由来には、輪王寺宮（上野寛永寺の貫主）がこの松の下で修行を行ったとの説があります。
1925年には「根岸御行ノ松」として天然記念物に指定され、高さ約13.6メートル、幹周り4.9メートルという立派なサイズを誇っていました。しかし、1928年に枯死し、翌1930年には伐採されてしまいます。樹齢は約350年と推定されています。
その後、1956年に二代目が植えられましたが、残念ながら枯れてしまいました。1976年に植えられた三代目は盆栽状であったため、地域の団体が初代のように大きく育つことを願い、隣に四代目を植樹しました。

●不動堂との関係
御行の松不動尊は、西蔵院の境外にある不動堂に位置しています。初代の松の根を彫り起こして作られた不動明王像が祀られており、これが「不動尊」とされる理由です。

●文化的な意義
御行の松は、樋口一葉の作品や正岡子規の俳句にも登場し、その文化的価値も高く評価されています。近くの荒川区立第三日暮里小学校には「弟松」が植えられており、校歌にも歌われています。
最近では、四代目の御行の松を植樹したことを記念し、披露式典が行われました。

台東区根岸にある御行の松不動尊を参拝。