五條天神社のお参りの記録(1回目)
東京都京成上野駅

東京都台東区の上野公園内に位置する「五條天神社」は、医薬の祖神を主祭神として祀る神社であり、同時に天満宮でもあります。併設されている「花園稲荷神社」とは兼務社の関係にあり、独立した存在です。

●主祭神と相殿神

五條天神社の主祭神は、大己貴命（おおなむじのみこと）と少彦名命（すくなひこなのみこと）で、医療や商売繁盛の神として信仰されています。また、相殿には菅原道真公（すがわらみちざね）が祀られ、学問の神として多くの人に親しまれています。

●歴史的背景

五條天神社の起源は約1900年前に遡ります。日本武尊が東征の際、上野忍が岡に大己貴命と少彦名命を祀ったと伝えられています。社伝によると、室町時代中期にはすでに上野山に存在しており、江戸時代初期までは場所が何度か移転しています。1697年に現在のアメヤ横丁入口付近に遷座し、1928年に現在の場所に移されました。
江戸時代には「東都七天神」の一つとされ、地域の人々に深く根付いた神社です。特に、寛永18年（1641年）には菅原道真公の像が合祀され、以後「下谷天満宮」とも称されるようになりました。