松源寺

栃木県 鹿沼駅

御所の森（北小学校敷地内）の真西、千手山丘陵（西山）の東すそ、千手山市民プール付近に、松源寺跡、同前、不二庵、同前という地名が残っている。この地は、大通り西側泉町地内にある松源寺の旧跡であり、また、南北朝時代に後醍醐天皇に仕えた公家の万里小路藤房が、小さな庵をつくって隠れすんだところといわれている。万岳山松源寺は、慶長十六年（1611）の創建で、開山は、玉田瑞光寺十二世仲岩文正である。松源寺境内に入ると、塩なめ地蔵尊で名高い延命地蔵堂につきあたる。地蔵は天保年間（1830～44）の作で2ｍ余の像高を有する石造の立像である。塩をあげて地蔵尊におまいりし、その塩を体の悪いところにあてると病気が治るという御利益があるという。