理覚院のお参りの記録(1回目)
滋賀県高月駅

福井県敦賀市＆滋賀県長浜市巡りでの長浜市での2ヶ所目は、高月町井口に在る己高山 理覚院です。
真言宗豊山派で、本尊は大日如来、観音堂本尊は聖観音。
仏像関係で指定文化財はありませんが、庭は滋賀県指定名勝となっています。

800年に頼春法印が開基となり己高山 長安寺を創建。平安・鎌倉時代には隆盛を誇り、多数の坊を有していたが、次第に衰退し、戦国時代の兵火により荒廃。残った一坊がこの理覚院で、浅井氏の重臣であった井口家の菩提寺であったとの事です。

南側に駐車場がありましたので停めさせて頂きました。山門は無く、いきなりお堂です。挨拶してお堂に入らせて頂きます。壁際3面にびっしり観音像。正面には西国三十三観音で、左右には坂東三十三観音、秩父三十四観音、トータルで百観音。「うつし霊場」というそうです。当然、昔は新幹線や車は無く徒歩。全て廻るのは至難の業なので代用したそうです。
中央の厨子には観音堂本尊の聖観音立像、その右上にも厨子があって十一面観音立像が祀られています(見落としやすい)。共に高さが40cmくらいの小像で、聖観音立像は室町期、十一面観音立像は江戸期の作。共に女性っぽいお顔で、少し紅が残り、何か艶めかしいです。
スタンプ式ですが御朱印を頂きました。

北側に民家かなと思っていたら本堂との事(失礼ながら観音堂のみと思っていた。)。観音堂と本堂の間には小堀遠州が作ったという滋賀県指定名勝の庭もあります。本堂もご自由にどうぞとの事でしたので上がらせて頂きました。本尊は大日如来坐像、近世の作かと思いますがなかなか纏まりのいい像。他に不動明王像や弘法大師像も安置してありました。行かれた際には本堂も漏らさず拝観されるのが宜しいかと思います。