嶺寒寺

新潟県 津川駅

高井山高井山嶺寒寺は平安時代の文治2年（1186）長谷部土佐守信春が開祖。
信春は大和国広瀬郡の出身で治承4年（1180）第77代後白河天皇の第2王子である高倉宮以仁王に従い、守護しながら敗走を続けると共にこの地を建立されたと伝えられます。

建立者の名前から「土佐清水」と称されるこの清水は透明清冷で地域住民から愛飲され守り続けられています。

<新編 会津風土記>
嶺寒寺　境内東西十五間半、南北二十三間半　年貢地　

草水観音寺ノ末寺ナリ、縁起ニ、文治二年此ノ村ノ地頭長谷川土佐某ト云モノ、開基ニテ、桃悟ト云僧ヲ住持トス、土佐死シテ其法名ニヨリ寺ノ名トシ、又寺ノ境内ニ清冽ノ水アルユエ山号トセリ、其後元弘・建武ノ頃都人此地ニ来リ住セシヲ、土人尊崇シテ月見御所ト称セシトソ、此ノ時普学ト云僧此ニ来リ、彼人ト力勠セ破壊ヲ補理ス、旧ハ此ヨリ東五町計ニアリ、イツノ頃ニカ地震シテ寺後ノ山崩レ堂宇悉ク頽転ス、
永正十一年此所ニ寺ヲ建立シ明呑ト云僧ヲ中興トス、
古キ位牌子三面アリ、
一ハ高一尺七寸六分・幅二寸、■ 大円覚高倉院尊位トシルシ、年月支干ヲ識サス、寺僧相伝テ高倉宮以仁親王ノ霊牌ト云、
一ハ高一尺四寸・幅二寸、月見院尊霊トシルシ、又年月姓氏ナシ、月見御所ト云シ人ノ位牌ナルヘシトソ、一ハ高二尺・幅五寸五分、
当寺開基嶺春心寒居士霊位文治二年四月朔日ト注ス、

長谷川土佐カ位牌ト云、本尊十一面観音客殿ニ安ス