浄興寺は浄土真宗の宗祖親鸞聖人によって創設された寺院です。聖人は承元元年(1207年)念仏禁止令により越後の国、国府(上越市)に流罪となられましたが、越後滞在七年の後、妻子と共に常陸国(茨城県)へ移られ、笠間郡稲田郷(笠間市稲田町)に稲田禅坊を開かれました。
聖人は農民や下層武士を主とする民衆に布教されるとともに、自己の信仰を深められ、真宗の根本聖典である教行信証を著されました。そのお喜びのお気持ちを山号・寺号に顕され、この禅坊を歓喜踊躍山浄土真宗興行寺、略して浄興寺と名づけられました。ときに元仁元年(1224年)本願寺の創建より48年前のことでした。
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