浄覚寺

新潟県 石地駅

『承元のころ(1207～11)圓融坊によって開基された。圓融は俗名山崎佐兵衛義元で、平経盛の家臣であった。寿永三年(1184)一ノ谷の戦のおり法然上人の弟子となって出家したが、念仏停止事件(承元元年)に連座して佐渡に流刑された。のち当所に移り住み親鸞聖人に帰依し浄土真宗に転じたという。

　現在の本尊阿弥陀如来木仏尊像は、寛永十六年(1639)第十世行意の時に東本願寺宣如上人から授与されたものである。また、宝物の聖徳太子の等身大木像は、文化六年(1809)九月二十一日第二十五世教浄の時、中本山笠原本誓寺達照上人から贈られたものである。

　現本堂は第十九世是吟の代、宝永年間(1704～11)大修理が行われ今日に至っている。

　かってあった梵鐘は宝暦三年(1753)の鋳造であったが、大東亜戦に供出されて今はない。なお境内にある孟宗竹は寛延元年(1748)京都より移植されたものである。』