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じょうらくじ

常楽寺のお参りの記録(1回目)
長野県別所温泉駅

投稿日:2022年07月30日(土)
参拝:2022年6月吉日

【信濃國 古刹巡り】

常楽寺(じょうらくじ)は、長野県上田市別所温泉にある天台宗の別格本山の寺院。山号は金剛山。本尊は妙観察智如来。近隣にある「北向観音」の本坊にあたる。石造多宝塔は国指定の重要文化財。

寺伝によると、平安時代初期の825年、七久里の里と呼ばれていた当地・別所温泉に観音菩薩が出現し、その霊地に菩薩を安置するため円仁(慈覚大師)が開創したとされる。鎌倉時代になると、塩田流北条氏により鎌倉仏教や禅宗文化が栄え、塩田荘は「信州の学海」と呼ばれ、当寺はその中核となり、安楽寺、長楽寺とともに「三楽寺」と称された。室町時代には僧・天祐が「信濃國霊験の奇は常楽寺を以て無双となす」と記すなど、中世信州で随一の学問寺として栄えた。江戸時代前期の1694年に長楽寺が廃絶すると、その伽藍の一部であった「北向観音」を当寺伽藍とするに至った。

当寺は、上田電鉄別所線・別所温泉駅の西方600mの小丘の上にある。緩やかな傾斜を登って行くと、その台地上の頂に境内がある。江戸時代中期の享保年間(1716年~1736年)に建立された大きな茅葺屋根の本堂を中心に、その周りは松の古木などの見事な庭園になっている。西側の本堂裏手には国指定の重要文化財になっている石造多宝塔、南側の大きな池のそばには常楽寺美術館と見どころがいっぱい。

今回は、天台宗の別格本山、石造多宝塔が国指定の重要文化財であることから参拝することに。参拝時は休日の午後、当寺は別所温泉宿泊者の観光地になっているようで、家族連れなど割と多くの参拝者、観光客が訪れていた。
常楽寺(長野県)
境内入口の150mほど東の公道上にある<仁王堂>。
この石畳の参道は県道82号線上に起点があり、境内入口まで400m続く。
常楽寺の建物その他
参道突き当りの境内入口全景。
常楽寺の庭園
もう少し高い場所にある駐車場から、本堂に向かう途中にある<寺号標>。
常楽寺の建物その他
階段を上がると伽藍のあるエリアに辿り着く。
常楽寺の本殿
階段を登り切ったところからの眺め。突き当りは<本堂>。江戸時代中期1730年代の再建で、寄棟造、茅葺、正面中央に唐破風の向拝付。
常楽寺(長野県)
参道の左手には見事な古い松の木。「御船ノ松」と呼ばれ、樹齢350年、長さ18m、幅10m、高さ6m、幹周12mとのこと。
常楽寺の本殿
<本堂>正面。本尊は妙観察智阿弥陀如来。
常楽寺(長野県)
参道の右手にも、見事な古い松の木がある。
常楽寺(長野県)
<本堂>入口。この入口の右手に<納経所>があり、御朱印はそちらにて。
常楽寺の本殿
<本堂>全景。間口は10間あり、長野県内の江戸中期後半の天台真言系本堂として屈指の規模とされている。
常楽寺(長野県)
本堂の左側から裏手に向かう。
常楽寺の仏像
途中、通路脇にあった石仏群。なかなか見てて飽きない造形。
常楽寺(長野県)
裏手通路の突き当りにある<石造多宝塔>(写真中央の最も大きいもの)。銘文によると、平安時代の825年に火焔の中から北向観音が出現したため、木造の宝塔を建立したが1182年に焼失した。のち鎌倉時代の1262年に石造の宝塔を造立し、金銀泥で書かれた一切経一部を奉納した、と説明にある。
常楽寺(長野県)
<石造多宝塔>アップ①。石造多宝塔の類例は全国的にも少ないそうで、重要文化財に指定されているのは、本塔と滋賀県の小菩提寺の2基のみとのこと。
常楽寺の塔
<石造多宝塔>アップ②。本塔の笠や裳階は、鎌倉時代の多宝塔の典型を示しているとのこと。塔身の部分には「弘長二年(1262年)四月五日」の文字が見える。
常楽寺の建物その他
石造多宝塔を背にした眺め。しっとりとした感じが山岳寺院らしい。
常楽寺の本殿
本堂を後ろから見たところ。茅葺屋根の雰囲気が古刹らしくて良い。
常楽寺の建物その他
本堂の南側にある<池>。向こうの建物は<常楽寺美術館>。
常楽寺(長野県)
こちらが<常楽寺美術館>の入口。徳川家康が書写した「南無阿弥陀仏」の書、葛飾北斎の画、室町時代の阿弥陀如来像、宋の観音菩薩像などの宝物500点があるらしい。(今回は時間の都合で参観できず...(^_^;))
常楽寺(長野県)
最後に<本堂>全景。重厚な歴史があって、見どころも多いが、この本堂だけでもインパクトが重文ある。(^▽^)/

すてき

御朱印

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2020年1月から寺社仏閣巡りを始めた初心者です。東京在住です。
クルマとバイク、旅行が趣味なので、近くから遠くまで、精力的にお参りしています~♪

■2023年も引き続き、日本各地(目標:寺社巡りをしたことのない都道府県をなくす)を廻ってみたいと思っています~♪ (^▽^)/

①そろそろ<西国・坂東・秩父百観音巡礼>を結願したい。
  残りは和歌山県と、兵庫県日本海側、バイクで行ける近場の秩父。
②天孫降臨の<南九州>を巡る。
③いつかは廻ってみたい<四国八十八カ所巡り>。

(1月)東京都、熊本県、宮崎県、鹿児島県
(2月)福岡県、佐賀県、長崎県、徳島県
(3月)広島県
(4月)大阪府、兵庫県

■2022年は、良かった寺社を再訪しながら、日本各地(目標:47都道府県、実績:20都道府県)の寺社仏閣を廻ってみました(449寺社)。

東京都、三重県、岐阜県、愛知県、静岡県、山梨県、沖縄県、滋賀県、福岡県、長野県、
兵庫県、岩手県、埼玉県、長野県、北海道、富山県、青森県、福井県、佐賀県、山口県

■2021年は、寺院にも力を入れてみました(574寺社)。

①寺院は巡礼を中心に。西国三十三、江戸三十三、鎌倉三十三、秩父三十四、関東三十六、北関東三十六、関東八十八、東国花の寺百ヶ寺。
②神社は、引き続き延喜式内社、旧社格県社以上、総社、一国一社八幡宮、神社本庁の別表神社。
③関東なら鎌倉、やっぱり京都・奈良、チャンスがあれば憧れの熊野・四国・九州。

■2020年は、寺院も神社もよく分からないので、分かりやすそうな神社を中心に回り始めました(366寺社)。

①関東圏の延喜式内社 + 坂東三十三観音。
②関東以外に旅行に行くときは一之宮。
③チャンスがあれば、憧れの伊勢や出雲。

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