多太神社のお参りの記録(1回目)
石川県小松駅

#多太神社

ご祭神はツキホコトオルヒコ命を含む11座。

#衝鉾等乎而留比古命

御朱印の当て紙によれば、占いと勝負事の神。

出雲国風土記では衝杵等乎而留比古命。平凡社ライブラリー版はツキトオシルヒコの命とルビを振る。スサノオの命の子。
風土記によると、出雲に多太という地名があるそうだ。ツキトオシルヒコの命が各地を巡り歩いた末この地に至り、「私の心は正しくなった。ここに鎮座することにしよう」と宣言したことに由来する、と。
多太神社の社名とも関係ありそうだ。

石川県には、出雲国風土記にしか出てこないような神様が集中している。僕の知るだけでも、ツキホコトオルヒコ命に加え、服部神社（加賀市）のヤマシロヒコの命、松任金剣宮（白山市）のツルギヒコの命、須須神社（珠洲市）のミホスズミの命がいる。
ここと同じく小松駅から徒歩圏内のところに位置する莵橋神社の社伝も、少なくとも加賀（石川県南部）は出雲の強い影響下にあったという心証を抱かせる。

創建年代が全然違うので関係ないと思うが、多太神社からほんの少し南に鎮座する須天熊野神社は、クシミケヌの命を祀る。熊野大社（島根県松江市）のご祭神で、あちらによればスサノオの尊のこと。島根県以外だと、ご祭神をこの名前で呼ぶ神社を僕は、須天熊野神社と尾鷲神社（三重県尾鷲市）以外に知らない。