稲荷神社

茨城県 延方駅

今日は、コロナの影響で、会社を強制退去させられました。珍しく日が明るいうちの帰宅です。

つけっぱなしのラジオから、アナウンサーによる朗読が始まりました。新美南吉の「キツネ」という作品です。たまには、朗読でも聞きながらゆっくり帰ろうと思い立ち、幹線道路から田んぼ道に向きを変えると、一昨日の大雨によって、しろかき前に満杯になってしまった田んぼに夕日が映えて、幻想的な風景でした。

そういえば、この先に小さな神社があったなと思いだし、ついでにお詣りすることにしました。

この神社は、民家に隣接しておりちょっと立派な氏神様(私有地)という雰囲気なので、以前からお詣りをためらって来ました。

実際にお詣りしてみるとキツネさんではないですか。何か、神社に呼び寄せられて来たような錯覚を覚えます。全くの偶然なのですが、ひとつひとつの出来事が有機的に紐付くと何か不思議な感覚になってしまいます。

車に戻っても、依然「キツネ」の朗読は続いています。少し巻き戻して聞き直します。実は深夜のラジオをネット経由で録音してカーオーディオから流しているのでした。５分ほど車を走らせると北浦沿いに出ます。ちょうど鹿島神宮の西ノ鳥居が見えます。

普段の帰り道が非日常的な風景になり、少し気分がいいので、北浦の景色を見ながら堤防沿いを通って帰ることにしました。ラジオ番組は変わり、ワーグナーのマイスタージンガーが流れています。お気に入りの曲なので、さらにいい気分です。