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楽しみ方厳島神社のお参りの記録一覧

宿泊していたホテルをチェックアウトし、この日の旅の第一歩として最初に足を運んだのは厳島社でした。平日の午前中ということもあり、朝の清々しい空気がまだ残る時間帯で、街の喧騒が動き出す前に静かな境内に立つと、旅の始まりにふさわしい凛とした気持ちになります。
こちらの御祭神は市杵島姫命。古くから水を司る神様として人々の信仰を集め、清らかな流れや水辺の安全を守る存在として知られています。厳島という社号自体も、海や川といった水とのつながりを強く感じさせるもので、訪れると自然と心が洗われるような思いにさせられます。由緒書にも、かつて地域の清流と関わり深い祭礼が営まれていたことが記されており、土地の人々が水の恵みにどれほど感謝していたかが伝わってきます。
また、市杵島姫命は水の神としてだけでなく、交通安全のご利益でも広く知られているとのことです。川や海の航行の安全を守るという本来的な信仰が、時代を経て陸上の交通にも通じると考えられるようになったのでしょう。現代に生きる私たちにとっては、日々の通勤や旅路を守ってくださるありがたい存在でもあります。
この日はチェックアウトを済ませた後、鉄道に乗って各地を巡る「乗り鉄の旅」を予定していました。数多くの列車に揺られ、知らない土地を訪ね歩くわけですから、やはりまずは交通の無事を祈っておくのが肝心です。厳島社に参拝し、道中の安全と順調な旅程を願うことで、あるいは思いがけない予想すらできなかったサプライズ、これからの時間が一層楽しみになってきました。手を合わせると、静かな境内の空気が身体に染み込み、旅人として心を引き締めると同時に、前向きな期待感で胸が満たされていくのを感じました。
こうして水の神様に旅立ちのご挨拶を申し上げたことで、今日の行程はきっと良いものになるだろうという確信を抱きながら、いよいよ鉄路の旅へと知多半島に向けて足を踏み出すこととなりました。


前回の参拝から二か月余りが過ぎ、久しぶりに足を運んでみました。境内は以前と変わらず、都会の中にありながら静謐な空気を保ち、訪れる人の心を落ち着かせてくれます。厳島神社という社号のとおり、水にゆかりの深い市杵島姫命が祀られており、境内に立つと縮小版運河のように水が流れ、どこか清らかさを、思わせる雰囲気が漂っていました。
由緒書によれば、こちらの神社では毎年十月十六日に「甘酒祭」が行われてきたとのことです。この祭礼では、かつて地域を潤していた御伊勢川、別名笈瀬川の清流を用いて甘酒を仕込み、神前にお供えして悪疫退散を祈願する慣わしがありました。清らかな水を使った甘酒には、疫病を退ける霊験があると信じられていたそうです。御伊勢川は下流に下るにつれて中川と名を変え、この地名は今日の中川区の名称の由来ともなっています。しかし近代以降、中川運河の開通とともに川の流れは暗渠化され、往時の姿を目にすることはできなくなりました。
今回の参拝は三月十一日。東日本大震災から十三年の節目にあたる日でした。水の恵みを司る神に、災害からの復興の歩みが途切れぬよう、そして今後も人々の生活が水によって守られ、安全に暮らせるようにと願いを込めました。静かな境内に立ち手を合わせていると、過ぎし年月や土地の歴史、そして自然への畏敬の念が一層深く胸に刻まれる思いがいたしました。


愛知県名古屋市中村区太閤に鎮座する厳島社。名古屋駅から徒歩にしてわずか10分ほどの距離にありながら、まるで喧騒を離れたかのような落ち着きを感じられる場所です。御祭神は宗像三女神の一柱、市杵島比賣命。水や芸能にゆかりの深い女神として古来より篤く信仰されてきました。創建は延享4年(1747年)と伝えられ、江戸中期から長くこの地の守護神として崇められてきた歴史を持ちます。
名古屋駅周辺といえば、近代的なビルが林立し、東海地方を代表する大ターミナルとして昼夜を問わず人々でにぎわうエリアです。その賑わいからほんの数分歩いただけで、住宅街の中に静かに佇むこの厳島社に出会えるのは、訪れる者にとって意外性と同時に大きな安らぎを与えてくれます。都市の中心にありながら、古くから変わらず地域に息づいている信仰の場がここに存在していることに、思わず足を止めてしまいます。
境内には小さな水路が通されており、住宅街の中では想像し難い景観を形づくっています。水のせせらぎは穏やかで、参拝の折には都会の雑踏を忘れさせるような清らかさを与えてくれます。また、境内の植栽も豊かで、水と木とが調和して穏やかな空気を醸し出しています。
小規模ながらも、厳島社の空間には「都市の中のオアシス」と呼ぶにふさわしい魅力があります。参拝者にとっては、願いを捧げる場であると同時に、ひととき心を休める憩いの場でもあるのでしょう。名古屋駅から徒歩圏内という立地は、旅行者や出張者にとっても立ち寄りやすく、名古屋を訪れた折に「ちょっと寄ってみよう」と思わせてくれる親しみやすさがあります。
創建以来270年以上もの間、この土地を見守り続けてきた厳島社。都会の真ん中にひっそりと残された静謐な時間の流れは、名古屋という大都市の多面性を象徴しているようにも感じられます。水と緑が調和する境内に立つと、歴史と自然と人々の暮らしがひとつに結びついた姿が浮かび上がり、参拝を通じて得られる満足感は小社ながら大きなものがありました。

小さな神社さん。でも、こだわっている造りは良いと思います。にしても狭い。




神域の中に入れません。


お堀に過って落ちちゃうから入れないのかな。

牧野三所社の一社でしたが、現在は同じく牧野三所社の椿神明宮の末社になっているとのこと。
悪疫にご利益があるそうです。


御由緒

本殿はお堀に囲まれているのですが

鍵がかかっているので鳥居の前でお参りする形になります

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