大栄寺

新潟県 妙法寺駅

『文永八年(1271)日蓮聖人が鎌倉幕府の怒りに触れて佐渡流罪となるや、早くから聖人の教化を受けていた四条金吾頼基殿は、お弟子や、信者の方々と相談の上、出雲崎、寺泊間の金鉢山に小庵を建て、自作の日蓮聖人像を祀って、聖人の御無事を祈願するとともに、ここをもって慰問の拠点とした。また遠来から慰問に訪ねられる方々の労を癒す宿泊所でもあり、船待ちの場所でもあったという。

　四条殿自身も海を渡って聖人を慰問されたり、使者をたびたび使わして、供養の品々を送って身辺を案ぜられた。この四条金吾頼基こと収玄院日頼が当山の御開山である。

　庵を建てられたところはこの地より数百米の山上であり、その頂きに登ると佐渡が一望出来る場所である。元禄年間(1688～1703)に現在の場所に移った。

　明治元年(1868)八月一日、戊辰戦争で官軍に全堂を焼き払われたが、住職や檀信徒の尽力で復興し現在に至っている。』

　　「新潟県寺院名鑑」より！