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楽しみ方如意輪観音とは?煩悩を消し去り、願いを叶える仏様の起源や信仰、真言を徹底解説
※記事中に使用したイラストの無断転載を禁止します。
「如意輪観音ってどんな仏様?」
「手に持つ縄にはどんな意味があるの?」
「如意輪観音の有名なお寺を知りたい!」
全国8万ヶ寺以上のお寺を紹介する日本最大の神社お寺・御朱印の検索サイト「ホトカミ」編集部の高原です。
こんな仏像を見たことありませんか?
この仏像は「如意輪観音(にょいりんかんのん)」という仏像です。
特に大阪にある観心寺の如意輪観音は国宝に指定されており有名です。
リラックスしたような座り方にさまざまな持ち物を持つ姿が印象的ですよね。
そこで、この記事では如意輪観音がこのような姿をしている理由や、どんな仏様なのかを紹介します。
如意輪観音を知ることで、お寺への参拝がより楽しく深い体験になるはず。
ぜひ最後までお読みください。
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如意輪観音は膝を立て、右手を頬に当てている仏様
如意輪観音はすべての人々の願いを満たす仏様です。
如意輪観音は右膝を立て、右手を頬に添える姿をしています。
・右膝を立てて両足の裏を合わせた輪王座(りんのうざ)
・右側の手を頬に添える思惟(しい・しゆい)の姿
・6本の腕
といった特徴があります。
右手を頬にそえ、右膝を立てる姿が弥勒菩薩に似ていることから、中宮寺の仏像のように寺の伝承では如意輪観音とされていながら、一般的には弥勒菩薩とされている仏像もあります。
真言は
「オン ハンドメイ シンダマニ ジンバラウン」
で、延命や安産、除難の功徳があります。
【持ち物に重要な意味が隠されている!?】如意輪観音の起源と信仰
如意輪観音は、人々の煩悩を打ち砕き、あらゆる願いを叶える仏様です。
サンスクリット語ではチンターマニチャクラ(Cintāmaṇi-cakra)といい
・チンターマニ(Cintāmaṇi)=如意宝珠:如意(=あらゆる願いを自在に叶えること)を象徴
・チャクラ(cakra)=法輪(輪):煩悩を打ち砕き、仏の教えが広まることを象徴
の2つを合わせて「如意輪」と言われています。
如意輪観音は基本的にはこの2つの持ち物を持っていることが多いです。
さらに、病気の治癒や健康の功徳があるほか、6本の腕は六道を表しており、六道の全ての生き物を救うと信仰されています。
六道について≫
如意輪観音が誕生した時期は定かにはなってませんが、遅くとも7世紀ごろにはインドで信仰されていたと考えられています。
その後、8世紀初頭から中国で経典が漢訳されはじめ、8世紀後半には日本でも仏像が作られるようになりました。
奈良県の岡寺にある如意輪観音像は日本でもかなり古い作例の一つです。
如意輪観音が有名なお寺
観心寺(大阪府)如意輪観音坐像
平安時代に制作された、国宝に指定される仏像です。
普段は一般公開されていませんが、毎年4月17日、18日にご開帳されます。
ホトカミページを見る≫
醍醐寺(京都府)木造如意輪観音坐像
平安時代に制作された、重要文化財に指定される仏像です。
境内の登山口から1時間ほどの位置にある上醍醐の如意輪堂に置かれています。
ホトカミページを見る≫
ここまで、如意輪観音のことについて詳しく解説してきました。
見分け方や、どのような利益があるかがわかりましたね。
如意輪観音は、正式には如意輪観音菩薩といい、大きく分けて「如来、菩薩、明王、天部」の4つに分類される仏様の中で、上から2番目の菩薩と呼ばれるカテゴリーに属しています。
ここからは「菩薩とは何なのか?」また、「観音菩薩とは何なのか?」について簡単に解説していきます。
菩薩は悟りを開く前の存在
菩薩(ぼさつ)は、悟りを求めつつ人々を救済する、出家前のお釈迦様の姿をしている仏像です。
「菩薩=悟りを開く前」と覚えましょう。
出家前のお釈迦様はインド釈迦族の王子であったため、
如来と比べて綺麗な服装やアクセサリーを付けていて、千手観音も煌びやかな姿をしています。
菩薩にもたくさんの種類がありますが、中でも有名なのが観音菩薩です。
では、観音菩薩はどんな存在なのでしょうか?
さまざまな姿に変化する観音菩薩
観音菩薩は、「音を観る」という名の通り、世の人々の声を聞き、その悩みや苦しみから救う仏様です。
一般的な菩薩との違いは、人々の声に対応するために様々な姿に変化することです。
例えば、如意輪観音は、人々の煩悩を打ち砕き全ての願いを叶えるために、如意宝珠と法輪を持つ姿をしています。
また、様々な姿に変化した観音菩薩をまとめて「変化観音(へんげかんのん)」と呼びます。
六観音:6つの世界を救う観音菩薩のチーム
仏教では、私たちは6つの世界を生まれ変わりながら徳を積んでいき、最終的には全てから解放された世界を目指します。
六観音は、その六つの世界それぞれに対応した観音菩薩のことです。
そのなかでも如意輪観音は私たち人間が住む世界の一つ上の世界である天道を救う仏様でもあります。
詳しくはこちらの菩薩の特徴や見分け方の記事で解説しています!
【初心者必見】菩薩の見分け方ガイド!観音や弥勒など菩薩の種類と役割を徹底解説≫
終わりに
ここまで如意輪観音の見分け方や役割について解説してきました。
如意宝珠と、法輪で全ての人々を救う「如意輪観音」。
仏像が持つ持ち物一つ一つにはとても深い意味が込められています。
仏像に込められた教えや物語を知ることで何気なく手を合わせていた仏像から、新たな学びや感動を得られるはずです。
ぜひ、この機会に仏像を見にお寺に参拝してみてはいかがでしょうか。
お寺に参拝した際には、ホトカミにも投稿してくださいね!
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神社お寺の検索サイト「ホトカミ」運営代表
吉田 亮
月間120万人の神社お寺ファンが使う神社お寺の検索サイト「ホトカミ」を運営する株式会社DO THE SAMURAI代表取締役。
東京大学理科II類入学後、文学部言語文化学科日本語日本文学(国語学)専修課程卒業。
2013年より日本文化や歴史を後世に繋ぐ事業を開始、2016年法人化。
これまで2000人以上の参拝者との対話や、累計1000万アクセスを超えるお参りに関する記事の執筆編集、100年後に神社を残すために社会と神社の接点を創出する。
ホトカミ編集部 御朱印記事ライター
高原 健太郎
日本文化や神社お寺が好きです。
独特の雰囲気に魅了されてから、寺社めぐりが趣味になりました。
イラストレーター
田中ひろみ
絵文人・仏像研究家(株)TERABIT代表、奈良市観光大使女子の仏教サークル「丸の内はんにゃ会」代表。
カルチャー センター講師。元ナース。テレビ出演、講演も多数。ART ・俳句・盆踊らー
著書 『イラストレーターが作った仏像ハンドブック』(ウェッジ) など約70冊
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