赤城神社のお参りの記録(1回目)
東京都神楽坂駅

東京都新宿区赤城元町に鎮座する赤城神社。最寄り駅は東京メトロ東西線の神楽坂駅で、徒歩わずか2分ほど。学生の頃、私は神社とお寺の区別さえ明確に理解していなかった。その頃に訪れたことがあったはずだが、記憶は朧げで、ひなびた空気の中に佇む、いかにも歴史ある神社という印象だけが残っていた。狭い路地を抜けると、石段や小さな鳥居があり、静かな時間が流れていたように思う。

今回、靖国神社参拝から徒歩でやってきた。改めて訪れてみると、第一印象はまったく異なるものだった。「こんなのだったっけ？」――思わずそうつぶやいてしまうほど、赤城神社は近代的な作りになっていた。本殿右手にはマンションが立ち、借地権が設定されているとのこと。以前の印象とは異なり、社号は同じでもまるで別の神社に足を踏み入れたような感覚に陥る。歴史ある神社としての佇まいは確かに残っているが、現代的な要素との融合により、新旧の印象が交錯する独特の空間になっていた。

一方で、鳥居をくぐると、森の中を歩くような趣は以前の赤城神社を彷彿とさせる。境内の緑や小さな石灯籠、木々の並び方は、やはり歴史の重みを感じさせる要素であり、近代的な建物に囲まれながらも神社としての空気は失われていない。歩きながら、その対比の面白さを感じ、神社が長い年月をかけて街の中で生き続けていることを実感する。

例えば50年後の神社を概括した場合、この赤城神社の境内は先駆的な役割を果たしたと評価されているかもしれない。都市の中に伝統的な神社を残しつつ、土地利用や借地権を柔軟に取り入れた先例として注目される可能性もある。契約満了に伴ってマンションが取り壊されることになった場合、どのように変化するのか、あるいは再び昔の姿に近い空間が復活するのか――普段はあまり考えることのない、未来の神社の姿を想像せずにはいられない。

赤城神社は、過去の記憶と現在の現実、そして未来の可能性が交差する場所である。学生の頃に感じた歴史ある神社の雰囲気と、現代的な都市環境に対応した姿の対比は、訪れるたびに新しい発見と考察をもたらす。都市の中に潜む神社のあり方、その変化の過程を体感できる貴重な場所として、赤城神社は今もなお特別な存在であり続けている。