保泉院

東京都 武蔵引田駅

　同じ平井地区にある寶光寺の第三世住職、南叟林朔（なんそうりんさく）大和尚により、天正十二年（１５８４）以前に開創されたと伝わります。

　山門もあり、日の出町内では規模が大きいお寺です。風の強い日で本堂の扉がしまっていましたが、お参りに気づいた奥さま？に開けていただきました。普段は扉が開いているようです。

　加賀藩主前田家の縁者である旗本、前田長泰の子孫がこの地に縁があり、寺紋として前田家の剣梅鉢が許され、寺領も前田家から拝領されたそうです。御本尊の観世音菩薩像は室町時代の頃の作と考えられているそうです。

　山門をくぐり、右手にある閻魔堂です。東京都の文化財に指定されている閻魔大王がお祀りされています。

　文明五年（１４７３）仏師了戒により制作されたそうです。かつての閻魔堂は集落の別な場所に平井の郷を治めた日奉（ひまつり）重清によって創建されたそうです。江戸時代になり、お堂の管理をしていた保泉院に遷されたようです。お堂は照明も明るく、ガラス越しですが、閻魔様もしっかりと拝観できるようになっています。