八坂神社のお参りの記録(1回目)
東京都東村山駅

八坂神社は東京都東村山市野口町に鎮座しています。西武新宿線東村山駅から徒歩約10分。今回の参拝は、西武園競輪場を訪れた帰り道に、少し足を延ばして立ち寄ったものでした。参拝時にはすでに完全に陽が落ち、あたりはしんと静まり返り、境内前の車道をぽつりぽつりと自動車が通過する以外は人通りはほとんどありません。街灯の明かりだけが頼りの中、境内へと続く道を進んでいくと、どこからともなく一匹の猫が現れました。こちらの様子をうかがうように少し離れた場所で立ち止まり、まるで「ようこそ」と言わんばかりに境内まで案内してくれるかのよう。その小さな存在が、不思議と心を和ませてくれました。神社によっては動物持ち込みや散歩禁止をうたう社もありますが、こちらでは神職さん代行でしょうか？

境内はこぢんまりとしており、社殿の前に立ってみても、御祭神や創建の由来を記した由緒書のようなものは見当たりませんでした。古くから地域に根づいている神社のようにも感じられますが、詳細を知る手がかりがなく、かえって想像をかき立てられます。狛犬の足元には、松ぼっくりが一つちょこんと置かれていました。誰かがそっと供えたのでしょうか。それとも遊びに来た子どものいたずらかもしれません。小さなもの一つにも人の気配が感じられ、夜の静けさの中で妙に印象に残る光景でした。

もし明るい時間帯に訪れていたなら、社殿の朱や木々の緑がもっと鮮やかに見え、全く違った印象を受けたに違いありません。夜の帳が降りた中での参拝は、少し神秘的で、日中とは異なる表情を垣間見せてくれるようでした。

東村山市内には、「東村山八坂神社」と一般に呼ばれる社があります。そちらと混同せぬようご注意ください。