稲荷神社のお参りの記録(1回目)
埼玉県保谷駅

稲荷神社は、埼玉県新座市片山に鎮座しています。地図をよく見ると、この片山の一角には東京都練馬区西大泉町の「飛び地」がすっぽりと入り込んでおり、まるで都県境が複雑に絡み合うような不思議な地形をなしています。その「東京都の飛び地」までは徒歩わずか1分ほど。まさに県境のすぐそばに位置する神社です。地元の方でなければ、ここが埼玉県か東京都か、一瞬迷ってしまうかもしれません。

境内は全体的に真新しく整備されており、社殿や鳥居は新しさがまだ残っているような印象を受けます。おそらく、比較的近年に建立、あるいは改修が行われたのでしょう。周囲の住宅地の中でひときわ存在感を放っています。小ぢんまりとしながらも、きちんと祀られていることが伝わる清らかな空気が流れています。

残念ながら、由緒書や案内板のようなものは見当たりませんでした。そのため創建年代や勧請元などの詳細は不明ですが、社殿や境内の雰囲気から察するに、どこか別の土地から遷座された可能性も考えられます。地域開発や区画整理の過程で、地元の方々の手によってこの地に再び祀られたのかもしれません。いずれにせよ、新しいながらも地域の人々に大切に守られている様子が感じられるお稲荷さまです。