市杵島神社のお参りの記録(1回目)
東京都上石神井駅

東京都杉並区善福寺に鎮座する**市杵嶋神社（いちきしまじんじゃ）**は、善福寺公園の中心に位置する善福寺池に浮かぶ小島に社殿を構える、非常に珍しい立地の神社です。池の水面にぽつんと浮かぶその島は、まるで静寂に包まれた聖域のようで、周囲の喧騒とは一線を画した穏やかな空気が漂っています。木々に囲まれた社殿は、四季折々の自然と調和し、訪れる人々に心の安らぎを与えてくれます。

神社へ向かうには、公園の外周道路からの入り口を目指します。そこには、簡素ながらも凛とした佇まいの鳥居が設置されており、神域への入口としての役割をしっかりと果たしています。鳥居をくぐると、緩やかな階段が続き、池のほとりへと導かれます。階段を降りた先には、池に浮かぶ島が見え、橋などは架けられていないため、まさに離れ小島のような神秘的な存在として社殿がそこに佇んでいます。

なお、市杵嶋神社は井草八幡宮を本務神社としており、お守りは井草八幡宮で拝受することができます。市杵嶋神社自体には参拝は無料でいつでも可ですが、神社の由緒やご利益に関心のある方は、神職さんが常駐される井草八幡宮を訪れることでより深く知ることができるではないでしょうか？

善福寺公園は、杉並区内でも有数の自然豊かなスポットとして知られており、散策やバードウォッチング、季節の草花を楽しむ人々で賑わいます。善福寺池には、多様な魚類が生息しているとされ、池の周囲には水鳥も多く見られます。しかし、近年では藻の異常繁殖が目立ち、池の水が濃い緑色に濁っている様子が確認されるようになりました。水質の悪化が懸念される中、自然環境の保全に向けた取り組みが求められている状況です。

市杵嶋神社と善福寺公園は、都市の中にありながらも自然と信仰が共存する貴重な空間です。静けさの中に身を置き、心を整えるひとときを過ごすには、まさにうってつけの場所と言えるでしょう。