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みはらだいいなりじんじゃ

三原台稲荷神社のお参りの記録(1回目)
東京都石神井公園駅

投稿日:2025年07月21日(月) 22時26分43秒
参拝:2025年7月吉日
三原台稲荷神社は、東京都練馬区三原台にひっそりと鎮座する神社です。最寄り駅は西武池袋線の石神井公園駅で、そこから徒歩15分ほど。幹線道路に設置された看板を頼りに進むと、やがて赤い鳥居が見えてきます。その道中は両側を住宅に囲まれており、住宅街の中を抜けて延びる参道という、やや異質な光景が広がります。

住宅地を抜けた先、車通りの少ない静かな一角に、赤い鳥居と社殿が姿を現します。

一見すると、ごく普通の住宅街の中にある町の小さな神社、という印象を受けるかもしれません。しかし、周囲の風景と神社の佇まいをじっくりと見比べてみると、どこか「場違い」ともいえるような、不思議な存在感が漂っています。

というのも、この地域が現在のように住宅地として整備される以前、神社のまわりには人家はほとんど存在していませんでした。戦後まもない頃の航空写真を確認すると、神社の周囲に広がっていたのは、畑や草地のような開けた空間ばかり。当時からこの場所に変わらず鎮座し、地域の変遷を静かに見守ってきたことがうかがえます。

境内はこぢんまりとしていながらも、そこに立てば凛とした空気が漂い、稲荷神社ならではの清冽な雰囲気を感じさせます。赤く染め抜かれた「正一位稲荷大明神」の幟がはためき、社殿前には狛狐が控えています。

特筆すべきは、稲荷信仰の装いに加えて、境内に点在する複数の石碑の存在です。御嶽山や富士山を信仰の対象とした講中の名が刻まれたものが見られ、かつてこの地域でも御嶽講や富士講といった民間信仰の集まりが活発であったことが伝わってきます。

そうした講中の人々がこの神社に集い、祭礼を執り行い、寄り合いの場として活用していたであろう往時の光景を思い浮かべると、現在の静けさとの対比が際立ち、神社が持つ歴史の厚みがいっそう感じられます。

「三原台」という、いかにも住宅地開発に際して名付けられたような地名。いつの頃からこの神社が「三原台稲荷神社」と呼ばれるようになったのか、その経緯を解き明かしたいという衝動に駆られます。

変わりゆく都市の中で、忘れ去られつつある地域の記憶や信仰の痕跡を、静かに、しかし確かに今に伝えている三原台稲荷神社。そこは、地域の過去と現在、そして信仰の名残が交錯する、貴重な場所と言えるでしょう。
三原台稲荷神社(東京都)
拝殿
三原台稲荷神社(東京都)
鳥居まで
三原台稲荷神社(東京都)
三原台稲荷神社(東京都)
三原台稲荷神社(東京都)
御嶽講
三原台稲荷神社(東京都)
富士山浅間神社
三原台稲荷神社(東京都)
正一位稲荷大明神
三原台稲荷神社(東京都)
幹線道路の案内板

すてき

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