ろくごうじんじゃ
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楽しみ方六郷神社のお参りの記録(3回目)
投稿日:2025年09月09日(火) 21時18分40秒
参拝:2019年1月吉日
第一京浜を歩いていると、左手に大きな鳥居が目に入る。六郷神社の鳥居である。ここからさらに道を進めば、ほどなくして広々とした多摩川に行き当たる。このあたりでは「六郷川」と呼ばれることもあるという。もっとも、それは多摩川全体を指す呼称ではなく、むしろ河口に近い下流域を表す地域的な呼び名として用いられてきたものらしい。川の名一つとっても、土地の暮らしや歴史に寄り添った呼び分けが存在しているのだと感じられる。
新春の恒例行事である箱根駅伝は、大手町の新聞社前をスタート地点として号砲が鳴る。選手たちの姿を追うようにこちらも進み、道すがら点在する神社仏閣に立ち寄っては一礼を捧げてきた。そしてようやく辿り着いたのが、この六郷の地を総鎮守として守護してきた六郷神社である。これまでにも何度か訪れたことはあるが、やはり正月の境内は特別だ。普段とは比べものにならぬほど参拝客で賑わい、境内を満たす人の熱気と冬の冷たい空気が入り混じり、不思議な高揚感をもたらしてくれる。
この先には多摩川が横たわっている。数時間前に通り過ぎた箱根駅伝ランナーのみならず、鉄道や自動車であれば、一瞬のうちに橋を渡り切ってしまう距離である。しかし、徒歩ゆっくりとで川面を眺めつつ歩いていると、流れの悠久さに気を取られ、気づけば神奈川県側へと足を踏み入れている。現代の我々にとっては当たり前の光景だが、六郷神社が守ってきた長い歴史を思えば、この「難なく川を越えられる」ということ自体が、実はごく最近になってようやく可能となった出来事に過ぎない。かつては渡し船に身を任せ、天候や流れに翻弄されながら川を越えていた時代があったのだ。
六郷神社で旅の無事と安全を祈り終えた今、かつての人々に思いを馳せつつ、いざ多摩川を渡る。川風に吹かれながら、その向こうに広がる神奈川の地へと歩みを進めることができるのは、歴史の積み重ねがもたらした恩恵であることを改めて胸に刻む。
すてき
投稿者のプロフィール

ヒナメリ473投稿
鉄道(乗り鉄)とスポーツ観戦(野球、競輪、競馬、アメフト、ラグビー、など)が趣味で、その旅の中で風景印を集めています。そのついでに神社仏閣にも足を運んでいます。格式があるとされる神社から町や村の...もっと読む
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