西藏院のお参りの記録(1回目)
東京都鶯谷駅

東京都台東区に位置する西蔵院は、真言宗智山派に属する寺院す。法印平真によって開山されたとされています。1591年の上野郷水帳に名前が記載されていることや、1362年の板碑が発見されていることから、室町時代にはすでに存在していたことが確認されています。

●歴史的背景
西蔵院はかつて本社三島神社の別当寺です。寺の開創は享徳元年（1452年）で、数寄屋橋内に建立されました。寛永12年（1635年）には現在の場所に移転しました。

●文化財と仏像
西蔵院には、台東区の有形文化財に登録されている西蔵院棟札があります。また、境外にある「不動堂」には「御行の松」が存在します。

●豊かな仏像のコレクション
西蔵院の御本尊は阿弥陀三尊像で、江戸時代初期の作とされています。さらに、阿弥陀如来、薬師如来、日光月光菩薩、十二神将、地蔵菩薩、不動明王など、多彩な仏像が安置されています。特に薬師如来は秘仏であり、普段は見ることができませんが、江戸時代には「草分薬師」として賑わったと伝えられています。

●現在の西蔵院
西蔵院は、開創から546年間にわたり、地震や戦争を乗り越えてきました。関東大震災の際には思いのほか被害が少なく、第二次世界大戦中は軍幹部の宿舎としても利用されていましたが、空襲の被害は免れました。