法善寺のお参りの記録(1回目)
東京都稲荷町駅

法善寺（ほうぜんじ）は、東京都台東区に位置する浄土真宗系の単立寺院で、龍飛山の号を持ちます。寛永10年（1633年）、本願寺第13世宣如上人の法弟である中山浄賢によって神田に創建されました。

●歴史

法善寺は、創建当初から数度の火災に見舞われながらも、地域の人々に支えられながら発展してきました。明和9年（1772年）には一度目の火災に遭い、その後浅草本願寺に移転。さらに、文化3年（1806年）には再び火災に見舞われ、現在の地に移転しました。これらの移転は、本願寺第20世達如上人の指導の下で行われました。
初代の開基である浄賢は、父である了賢が創立した常福寺を引き継ぐ形で、法善寺として新たに設立されました。

●文化財

法善寺は、江戸時代初期に制作された木造法然上人立像を所蔵しています。この像は、浄土宗の開祖であり、浄土真宗の親鸞の師でもある法然を称えたもので、像高は73.5cm。制作されたのは寛文11年（1671年）であり、内部には古文書や小仏が納められています。特に古文書には、像の造立に関与した167人の名が記されており、その歴史的価値は非常に高いです。
また、法善寺の墓地には、江戸名所図会を著した町名主斉藤家三代の墓があり、文化財としても重要な位置を占めています。