稚桜神社

長崎県 浜口町駅

長崎市坂本の長崎大学前にある小さな祠。
浦上山里村の庄屋高谷家の分家の庭に高谷重吉が建てた屋敷祠で御祭神は仲哀天皇、神功皇后、応神天皇。この辺りには神功皇后にまつわる言い伝えが多く残り境内には三韓出兵の際に神功皇后が陣痛を抑える為にお腹に抱えたという鎮懐石があります。
今の祠は戦後に建て替えられたものです。1945年昭和20年8月9日午前11時2分、アメリカ軍による長崎への原子爆弾の投下が行われました。爆心地から半径500メートル圏内のこの地域に居た人々はほとんど即死し祠も崩壊しました。当時の長崎医科大学でも附属病院と大学関係者と生徒合わせて892名の尊い命が犠牲となりました。境内にはこの地域の犠牲になった人々を慰霊する山里・浜口町原爆殉難者慰霊碑が建てられています。二度とこのような悲劇が繰り返されないよう祈るばかりです。