観龍寺のお参りの記録(1回目)
長野県戸倉駅

今回は長野県千曲市の寺院巡り＋長野県立歴史館です。
先ずは千曲市森に在る洗淵山 観龍寺。
真言宗智山派で、本尊は千手観音。
この本尊・千手観音坐像は長野県宝で、十一面観音立像も県宝、毘沙門天立像と観音二十八部衆は市指定文化財です。
他に聖観音立像(県宝)と不動明王立像(市指定)を所蔵しておりましたが、2000年に盗難され未だ所在不明。真にけしからんです。
この森地区は「あんずの里」と呼ばれ、周りはあんずの木ばかり。あんずの収穫は6月下旬～7月中旬と短く、あんずの実は足が早いので殆んど市場には出回らず、あんずジャムにするそうです。家の土産にあんずジャムを買いました。

平安時代の延暦年間(782～806年)に坂上田村麻呂の妻であった三善高子の創建と伝わります。江戸時代に再興されましたが、昭和16年に失火により観音堂と二天門のみを残して消失。そして昭和26年に無住に。現在は地元の方々により護られています。

千曲市内の長雲寺のご住職が兼務されているとの事で、長雲寺の拝観予約した際にこちらを管理されている方の連絡先を教えて頂いて拝観予約してから伺いました。
高速道路の渋滞に巻き込まれなかったため約束時刻より早く到着。写真を撮影しながら本堂(観音堂)の前で待っていたら管理の方がいらっしゃいました。挨拶をして早速堂内にご案内頂きました。下陣と内陣を格子戸で区切る密教系の造り、内陣に入らせて頂きました。
中央に本尊・千手観音坐像、左脇侍の毘沙門天立像、右脇壇に十一面観音立像と盗難に遭った聖観音立像の代わりに造られた聖観音像、左脇壇に役行者像、その他が安置してありました。また、右手前のガラスケースの中に小像の観音二十八部衆が安置してありました。(千手観音像を見入ってしまい、写真撮影を失念してしまった。残念。)
どの像も趣があってとてもいい像です。それにしても、何百年もの長い間、地域の方々が大切にしてきた仏像を窃盗した輩には腹立たしい。返還される事をただただ願うばかりです。
(御朱印は市内の長雲寺で頂きました。)


ーオマケー
千曲市屋代の長野県立歴史館で7/5～8/24開催の「安曇野ー知られざる里山の祈りー」を観てきました。
大町市の覚音寺からの出典がありましたが、残念な事に今年4月18日の地震により重文の「持国天立像」が破損してしまい(建物・玉垣・鳥居も被災)、写真のみ。緊急募金のチラシが置かれており、私自身、覚音寺に参拝した事もあり、帰宅後に少額ですが寄付しました。これを読んでご賛同頂ける方は是非とも寄付をお願いしたいと思います。