この社は飯導大権現を祀る神社として創建された。
飯導大権現は、農耕と修験道の神様で、滋賀県甲賀にある飯導神社から勧請されたといわれている。
 神社は信仰心のあつい野村地区の人々によって護持されており、社の姿は創建当時の面影を残している。毎年秋頃になると巫女さんが大原中をまわって湯上式（ゆあげしき）を行い、野村地区では10月10日頃におこなわれる。
 湯上式がおこなわれた日には、神社境内にあった土俵で相撲が奉納され人々の楽しみとなっていた。この土俵は昭和17年から18年頃につくられたそうである。その頃はちょうど相撲が盛んな時期で、この地区には相撲の強い人が多くいた。昼間には子どもたちが、夜には大人たちが相撲をとっており、勝者には餅や酒、賞金などがおくられたという。
最盛期には岩倉や上高野からも力自慢が集まり、また、横綱・千代の山など大相撲の力士を呼んだこともあったことから、賑わいをみせていた。
 土俵は平成30年に撤去されたものの土を一部脇に残しモニュメントとしている。
  大原野村町飯導寺神社歴史保存の会

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