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諏訪神社の御由緒・歴史
岩手県 北上駅

ご祭神《主》建御名方命,天照皇大神,大山津見命,品陀和気命,菅原神,保食神
ご由緒

云い伝えによれば、大同二年(八〇七)皇紀第五十代桓武天皇の勅命により、坂上田村麻呂将軍が東夷征定の時、当地方の開発と産業の発展を祈願し、信濃の国諏訪大社建御名方神の御分霊をはじめ、その他時代とともに五柱の神様を勧請し建立されたと云われております。
 その後、慈覚大師が諸堂を建立し、御世第七十代後冷泉天皇の勅命を蒙り、源頼義、安部頼時を征定の際祈願をいたし、報賽によって社殿を修築されました。
 諏訪神社はもと、元宮の地(市内幸町地内)に鎮座しておりましたが、南部家二十九代藩主重信公崇敬篤く享保十九年(一七三四)に現在地に社領を賜りました。神仏混淆の時代は諏訪山護国寺と云い、一寺一社の社格でした。又、諏訪宮・お諏訪さんと称えられて各町村民の信仰が篤く、御神徳が益々昂揚されました。
 この地方に長く伝えられたという川岸剣舞(廃絶)は諏訪大明神のお告げによって、前九年の役で滅んだ黒沢尻五郎正任の亡霊を鎮める為に舞ったのが始まりといわれ、諏訪神社の神事芸能でありました。
 明治維新後は、社名を諏訪神社と称され北上市・和賀郡一円の総鎮守・氏神様として旧社格郷社に列しました。
 主祭神である建御名方神は、開拓の神・軍神として知られ、また農耕神、狩猟神として信仰されています。風の神ともされ、諏訪の神が神風を起こしたとする伝承もあることから武運の長久と国家安泰の神であり、御祭神名の「ミナカタ」は「水潟」の意であり元は水神であったと考えられます。
 広くは雨・風の守り神、水の守護神で五穀豊穣の神で生命の根源・生活の源を守る神であり、家内安全・健康長寿・商工業の繁栄・開運招福など、他にも合祀されている五柱の神をはじめ、末社の神々の強いみ光を仰ぎ御神徳は広大無辺であります。
 平成十九年御鎮座千二百年を迎え、奉祝記念大祭を厳粛に壮大に執り行われました。記念事業の一端として、社殿・社務所・参集殿増改築工事をし、神威あらたに北上市・和賀郡の総鎮守氏神として歴代尊崇変わる事なく、神威益々厳然として現在に至っております。

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