こくぶんじ|天台宗|護国山
国分寺のお参りの記録一覧
筑後三十三ヶ所観音霊場参り
第十一番
天台宗 国分寺
ご本尊 聖観世音菩薩さま
国分寺は筑後川沿いの宮ノ陣橋の袂にある。電車なら宮の陣駅で下車、町中を筑後川方向に歩くと「元三大師」の看板があり、看板に従って行くと山門に至る。
車なら国道3号線から分岐する210号のバイパスを久留米インターの方向に進み、中央公園北の交差点を左折して宮ノ陣橋を渡る。橋の上から右前方に同様の「がん三大師」の看板が見えるから橋の横を右折して筑後川の堤防の上を進み、看板横の細道を下ると国分寺の本道横に至る。駐車場は本道の斜め裏にある。
この寺の創建は天平時代まで遡る。天平十三年(741)に聖武天皇は国情不安を鎮撫するため、国ごとに国分寺と国分尼寺の建立を命じ、奈良東大寺を全国の国分寺総本山に、法華寺を国分尼寺の総本山に定めた。
その勅願により建立された筑後の国分寺がこの寺である。今も全国各地に国分のつく寺や地名が数多く残る。
昔の筑後国分寺は久留米の国分町にあったと伝えられる。しかし、南北朝時代の南北朝時代の筑後平野は一帯は懐良親王を奉じる南朝方と太宰府勢の北朝方との攻防、戦国時代には薩摩の島津と肥前の龍造寺が覇を競い合うなど、兵火が多かった土地柄である。だから、中世までの国分寺については暦応二年(1239)に足利尊氏が寺産一五町をつけて再興したと伝えられるほかには、その詳細は分からない。
現在の国分寺は慶長六年(1601)に筑後の太守となった田中吉政公が宮の陣の現在地に再興した。また、明治元年(1868)の神仏分離令による廃仏毀釈の時に、高良山明静院の霊徹往持が藩命で国分寺に移るときに「石造仁王像」「元三大師」「大聖歓喜天」と「地蔵来迎図板碑」などの主要な高良山から国分寺に移された。
殊に高良山愛宕神社奥の院からもたらされた「地蔵来迎図板碑」には天平二十二年(1367)九月の銘があり、福岡県の文化財に指定されている。ほかに懐良親王のご親筆とされる「観世音菩薩普門品写経」も寺宝になっている。
元三大師(912~985)とは慈恵大師のこと。正月三日に遷化したので元三大師、がんざん大師と通称される。大師は近江の人、十二歳で比叡山に入り十七歳で受戒得度して良源上人となる。叡山きっての学僧と言われ、五十五歳で天台座主になると堂塔伽藍の復興に努めて叡山の中興の祖と仰がれた。勅謚号は慈恵大師。
大師が仏教の経典に基づいて「おみくじ」百籤を考案したので、今日ではおみくじの元祖として知られている。様々の霊験を持つ人で、大師のお姿を写した牌(紙のお札)は病魔退散、厄除けの効験があるとして、広く信仰されている。毎年一月三日の「元三大師大祭」、毎月三日の「元三大師ご縁日」には厄除けの祈願やお札を受ける善男善女が遠近から大勢訪れて、国分寺は厄除けのお寺として親しまれている。
納経印
天台宗 がん三大師 国分寺
本堂
【筑後國 古刹巡り】
国分寺(こくぶんじ)は、福岡県久留米市宮ノ陣にある天台宗の寺院。山号は護国山。本尊は聖観世音菩薩。
筑後国分寺を移転、再興したものと考えられていて、足利尊氏により寺領の寄進を受け再興されている。慶長年間(1596年~1615年)には柳河藩主・田中吉政により再興されている。江戸時代中期の1778年に久留米藩7代藩主・有馬頼徸により、筑後三十三観音霊場11番札所に定められている。江戸末期の1869年、藩命により高良山明静院の住持が当寺に移るが、その際仁王像、元三大師像、大聖歓喜天像も同時に当寺に移されている。
当寺は、西鉄天神大牟田線・宮の陣駅の東方500m、筑後川北岸すぐの平地にある。まわりが住宅に囲まれていて、境内は本堂、庫裏プラスαぐらいと街中の寺院らしくコンパクト。近代的な本堂には上がって参拝できるようで、開放的な感じが好印象。ただ、自分が参拝した時は檀家さんの法事か何かが執り行われていたようで、本堂内に上がるわけにもいかず、住職さんの邪魔になるので御朱印の拝受もできず。涙
今回は、筑後國の国分寺ということで参拝することに。参拝時は休日の昼ごろで、一般の参拝者は自分以外には見掛けなかった。
境内北端入口の<山門>。
山門脇左側の<吽形仁王像>。見た目は怖くはない。(^_^;)
山門脇右側の<阿形仁王像>。若々しく溌剌とした感じ。
山門をくぐったところからの眺め。
<本堂>正面。通常は本堂内で参拝できるみたい。表札には「がん三大師」と「筑後西國第十一番 観音霊場」とある。
本堂左側の<歓喜天堂>。表札には「大聖歓喜天」とある。
本堂右側の<庫裏>。御朱印はおそらくこちら。
山門をくぐって左側に折り返したところにある<薬師堂>。
本堂に向かって左手にある<石仏堂>。
いろんな種類の石仏がきれいに並んでいる。これだけ多いと、誰でも「推し」の石仏が見付かりそう。(o^―^o)
境内南側にある石仏。左は<大黒さま>かな?
最後に<本堂>全景。新規参拝者でも受け入れてくれそうな、開放的な感じが良い。(^▽^)/
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