保目神社のお参りの記録(1回目)
千葉県京成成田駅

千葉県成田市寺台に鎮座する保目神社。海外から成田空港に到着。多少のアクシデントはあったものの、無事に入国審査を通過して祖国の土を踏むことができました。空港から徒歩で成田山新勝寺へ向かう途中に立ち寄ったのが、こちらの神社です。東参道の中央線のない車道沿いに静かに鎮座しており、周囲は住宅街に囲まれています。

境内の入口には木製の両部鳥居が建ち、その扁額には墨筆で「保目神社」と記されていました。拝殿は遠目には非常にシンプルな構造に見えますが、近づいて細部を観察すると、柱や梁には精緻な彫刻が施され、動物の細かい木彫り装飾が随所に見られます。一見簡素な外観ながら、芸術的な価値の高い建造物であることがうかがえます。両部鳥居には神仏習合の痕跡も感じられ、歴史の深さをわずかに示しています。

境内には由緒書きは見当たりませんでしたが、御祭神は大市姫之命です。資料によれば、元々は「牛頭天王社」として創建されたと伝えられるものの、創建年代は不詳とされています。大市姫命が御祭神として祀られるようになりました。（出典：千葉県神社庁委員会編『千葉県神社年鑑』1987年刊、千葉県神社庁）

境内は比較的こぢんまりとしていますが、長く地域の人々に親しまれてきたことが感じられます。徒歩で立ち寄る参拝者にとっても、落ち着いた空間の中で心安らぐひとときを過ごせる場所です。歴史の詳細は不明な点も多いものの、建築の細部や祭神の由来に触れることで、長い年月を経た神社の存在感を実感できるでしょう。