慈母観音

智弘院の慈母観音さま。
正式の名称は観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)。

「観世音」の「世音」とは世間の人の声であり、我々の悩みのことで、「観」とは観察することであり、悩みを聴いて下さることです。

墨書は、
慈眼視衆生(じげんじしゅじょう)
福聚海無量(ふくじゅかいむりょう)

あらゆる功徳を具えて慈悲の眼をもつて人を見る。その福徳が集まっている海ははかりしれないものです。


観音さまが信仰される理由は、その「優しい眼差し」でしょう。

眼（目）は心の窓と言われますが、広大無辺な慈悲心に満ちた眼差しは、親が我が子を見守るようです。

その観音さまは何処にいるのか考えると、私たちの本心の中にもおられるのだと思います。

次の時代を生きる子や孫、若者たちを慈しみ育てることこそ、観音さまの御加護と福徳をいただくことであり、明日を作っていく大切な生き方だと思います。