重陽節限定御朱印（十五夜版）

中国では、奇数は縁起が良い「陽数」、偶数は縁起の悪い「陰数」とされ、九月は「陽」の数字の中で一番大きい「九」が重なる日が、九・十九・二十九日と三度あり（三九日という）、とりわけ九月九日を重陽の節句として祝います。
　重陽の節句には、菊の花から落ちた露を飲んで不老長寿を得たという「彭祖（ほうそ）」の伝承にあやかり、菊花を飾ったり、菊の花弁を浮かべた酒を飲んで、邪気を祓い長寿を願います。
　日本には、平安時代初めに中国より伝わり、宮中行事の一つとして「観菊の宴」などが催され、江戸時代には五節句の一つとして庶民のあいだにも広まりました。
　また、同じく平安時代に中国から十五夜のお月見が伝わり、昔から月を愛でる風習のあった貴族の間で広まりました。
　当時の貴族たちは、月を眺めながらお酒を飲んだり、船の上で詩歌や管弦を楽しんだりしました。
　十五夜のころは稲が育ち、間もなく収穫が始まる時期なので、無事に収穫できる喜びを分かち合い感謝する「栗の節句」として、江戸時代には庶民の間でも十五夜が楽しまれるようになりました。
　重陽節句限定御朱印の十五夜版は、左下に長寿の願いを込めて大輪の菊と右上に美しい満月をあしらって、お撤饌にはむき甘栗と栗ご飯の簡単レシピをお付けして授与させていただきます。