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おおぼとけでん

大仏殿の御由緒・歴史
愛知県 布袋駅

ご本尊木造阿弥陀如来坐像
ご由緒

本像はもと一宮真清田神社、西神宮寺の本尊でした。明治維新に際し、神仏分離が行われると、西神宮寺は廃寺となりました。本尊の阿弥陀如来像は、中島郡小信中島の吉田世良方へ売却され、のち丹羽郡小折村(現布袋町南)の駒田勇女が更に譲り受け、この地に小堂を営み、明治7年旧7月13日、入仏式を行い、生涯供養を続け今日に至ったものです。
 阿弥陀如来坐像は、高さ133.3センチ、木造寄木造、上品下生といって、親指と人差し指を接し、右手を上に左手を下にした来迎の印を結んだ姿の坐像です。穏やかな顔形で、眉は比較的水平に伸び、三日月形の俯瞰の目は鋭く、口は小さく引き締まって、彫技は大変すぐれています。衣紋の流れや肉身の彫りには形式化が認められ、右腕はやや硬直しています。
 本像は宝永8年(1711)に一度修理されたが、保存状態は良好といえず、大正2年、堂宇類焼の際や、昭和20年一宮市空襲の羅災時に、仏像の運び出しがあって、左掌・指は蝕まれ、螺髪(頭の毛)が一部欠損していました。昭和61年度に、愛知県教育委員会の指導により、京都国立博物館内財団法人美術院で欠損部分を補い、文化財にふさわしい修理をしました。本像は江南市中で、最も古く最も貴重な仏像で、大仏と称する仲間です。現在は昭和59年に改築された新しい大仏殿にまつられています。

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