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「例大祭」とは? 神社では365日エブリディお祭りしている!?

最終更新:2017年09月25日(月)
公開:2017年09月25日(月)

[この記事は、神社本庁の神社祭祀規定に基づいて内容を構成しているため、難しい言葉が出てきます。わかりやすく書いたので、一回だけ読んでみてください。]

神社のお祭りといえば何を思い浮かべるでしょうか?
お神輿でしょうか?提灯でしょうか?
露店で賑わう様子を思い浮かべる人も多いかもしれません。

実は、みなさんが思い浮かべるお祭りの裏で、神社では粛々と祭典が行われています。さらに、なんと神社では毎日365日休まず何らかのお祭りが行われていることをご存知でしょうか。
そして、よく耳にする「例大祭」は、そのうちの最も大きなお祭り「例祭」を指す通称なのです(例祭≒例大祭)。
今回はその「例祭」を中心に説明をしていきます。

神社では「毎日がお祭り」


意外に思うかもしれませんが神社では毎日のようにお祭りが奉仕されています。みなさんご存知、伊勢の「神宮」では、ほぼ毎日何かしらの神様、皇室に関連するお祭りが行われており、特に外宮では「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)」が御饌殿(みけでん) で休まず行われています。

地域にあるような小さな神社であっても「日供祭(にっくさい)」が毎朝執り行われ、神饌(しんせん)が毎日のように捧げられているのです。
私たちが毎日ご飯を食べるように、神様も毎日ご飯を食べているのです。

お祭りは種類がたくさん

お祭りには「例祭」をはじめとして様々な種類があります。

上の図の通り大きく分けて「大祭」「中祭」「小祭」に別れます。大祭は主に「神社に特別の由緒ある祭祀」を指します。このうち伊勢の神宮・宮中では11月17日にその年初めての収穫を祝う「神嘗祭(かんなめさい)」が最も大切な行事とされ、各神社ではそれを祝う中祭「神嘗奉祝祭(かんなめほうしゅくさい)」が行われます。

そして例祭はその神社で最も由緒のある「大祭(分類名)」の一つであり、御祭神や鎮座地、地域に由緒ある日に行われるのが一般的です。例えば、明治神宮は御祭神の明治天皇の誕生日が祭日となっています。

「例祭(≒例大祭)」は何のために行われるか


では神社の例祭は何のために行われているのでしょうか。それは各神社の由緒にもよりますが、大まかなフレームとしては「祭祀」について以下のようなものが神社本庁で定められています。

− 祭祀は皇室国家の隆昌(りゅうしょう)と世界の平安、氏子崇敬者の繁栄、道義の昂揚(こうよう)と道徳の涵養(かんよう)とを目指す、わが民族固有の伝統的かつ公共的な祈りである。
神社本庁「神社祭祀規定」

つまり端的にいえば、例祭はその神社での最上級の祈りを捧げることであると言えそうです。

「例祭」のとき、神主さんは


神主さん、特に神社で最も位が高い宮司さんは大祭の際は「斎戒(さいかい)」をします。神主の規定の中でこの「斎戒」は最も重要とされており、神主は常に「浄明正直(じょうみょうしょうじき-要は、汚れなく綺麗な状態)」であることが求められています。
斎戒とは「禁忌を慎み、過失遺漏(かしついろう)のないようにつとめること(神社祭祀規定)」を言います。

具体的な説明をしましょう。特に大祭の日は一年の中で清らかでなければいけないので、まず前日から斎戒に入ります。

斎戒中は潔斎(けっさい)して体を清め、衣服を改め、居室を別にし、飲食を慎み、思念、言語、動作を正しくしなければいけません。ちなみに潔斎とは浴槽に浸かり体を浄らかにすることされています。
また斎戒中に「言ってはいけない言葉」というものもあり、これを忌詞(いみことば)と言います。例として主なものをいかに挙げてみましょう。

お寺のことは「瓦葺(かわらぶき)」、僧は「髪長(かみなが)」、死は「奈保留(なほる)」血は「阿世(あせ)」と言います。

これは一部ですが、死に関すること、そして仏教関連の用語が言い換えられています。特に僧侶のことを「髪長」と呼ぶのは、何かのギャグとしか思えないのは私だけでしょうか。

神社のお祭りの際は、仏教すら明確に区別して徹底的に祭祀に集中することが求められるのです。

まとめ

今回は例祭について解説させていただきました。
例祭とはそもそも何なのか、また期間中、神主さんがどうやって生活しているかがおわかりいただけたかと思います。
これから地域のお祭りに行くときは、ぜひ神社も訪れて、ホトカミに投稿してください。

《執筆=Kikuchi Koya》

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