感通寺のお参りの記録(1回目)
東京都早稲田（メトロ）駅

感通寺は、東京都新宿区喜久井町に位置する日蓮宗の寺院です。早稲田駅から徒歩5分、若松河田駅や牛込柳町駅からも徒歩圏内にあり、アクセスの良い場所にあります。当寺は寂陽院日建上人によって、寛永七年（1630年）に創建されました。

● 感通寺の名称の由来

感通寺の山号は「本国土妙」より本妙山、寺号は「感応道交・神通之力」より感通寺とされています。これは、仏の力が衆生に機縁があれば自然に応じ、衆生の感と仏の応とが互いに相通じ交わるという願いが込められたものです。かつて松平越後守の下屋敷・高田御殿の跡地に建立され、その歴史を今に伝えています。

● 感通寺に伝わる毘沙門天の霊像

感通寺には、越後の戦国武将・上杉謙信公が深く信仰した毘沙門天の霊像が安置されています。この霊像は、謙信公の没後、奥州米沢の城に遷座されましたが、徳川将軍の時代となり、高田藩主・松平忠輝公とその母によって当寺に勧請されました。

● 「開運出迎泥足毘沙門天」の由来

この毘沙門天の霊像には、日蓮大聖人との深い縁があります。日蓮大聖人が佐渡から赦免され越後高田に滞在した際、一人の翁が現れ、大聖人の頭陀袋を持ち夜道を案内しました。宿泊した真言宗の寺院で、大聖人が先程の翁の姿を探すと、神壇に祀られた多聞天（毘沙門天）が頭陀袋を背負い、足に泥をつけた姿で立っていました。この出来事により、大聖人は法楽の誦経を捧げ、寺主もその導きに感じ入って日蓮宗に帰依したと伝えられています。